となりのトトロ、シティーハンター、おぼっちゃまくん レジェンド声優の異色ユニットがファイナル「“大暴れ花火”を打ち上げます」

 レジェンド声優の異色ユニット「GALLOP」(ギャロップ)がフィナーレを迎える。メンバーの坂本千夏、神代知衣、伊倉一恵がこのほど、都内で行われたリハーサルの合間に心境を語った。

 「となりのトトロ」草壁メイ、「キャッツアイ」来生愛、「それいけ!アンパンマン」てんどんまん、などを演じる坂本千夏。

 「おぼっちゃまくん」御坊茶魔、「きかんしゃトーマス」パーシー、「ザ・シンプソンズ」リサ、などを担当した神代知衣。

 「シティーハンター」槇村香、「三つ目がとおる」写楽保介、「魔神英雄伝ワタル」虎王などに声を吹き込んだ伊倉一恵。

 ギャロップは7月26日にダンスホール新世紀(東京・台東区)で昼夜2公演を「大暴れ!最後のおばちゃんまつり」と銘打ち、ファイナルライブを開催。神代は「私たちのライブは、衣装、曲のチョイス、振り付け、さらに、ホーンセクションも加わったゴージャスなサウンドにこだわっています。みんな還暦を超え、一旦区切りをつけるために、最後のおばちゃんまつりと決めました」と、経緯を明かした。

 この日はブラックミュージック好きな坂本の選曲で、黛ジュン「土曜日の夜何かが起きる」を熱唱した3人。坂本は「まずは、私がすごくいっぱい聴いた中から『かっこいい』と思った曲を提案します。そして、3人で決めていくという流れです」と説明した。

 ハーモニーを担当する伊倉は「合唱団にいたのでハモりが大好き。私はどちらかというと、主旋律を歌うよりもハモりたい。知衣と千夏がパワフルな歌唱なので、私は二人に寄り添うというポジション。ユニゾン、二声、三声と歌唱に厚みを持たせていきます」と語る。3人が個性を発揮し、尊重し合うからこそ続いてきたのだろう。

 結成年は1988年、1989年と資料によって異なる。伊倉は「私たちもどちらが正しいのか分かりません。仕事で一緒になって、遊んだり音楽を聴いたり、おしゃべりしているうちに、一緒にライブをやりたいねという流れになった。だから、いつ結成したのかという記憶が曖昧なんです」と語った。

 結成時はフュージョン系のバンドで、伊倉が演出したハーモニーでザ・ピーナッツのナンバーや歌謡ポップスを歌っていた。2011年の復活ライブ『女のためいきまつり』以降は元グッチーズのメンバーで、NHKハッチポッチステーションの音楽を担当し、多くのアーティストと共演したミュージシャンのヒトヨシノビタさんのサポートにより、ギャロップの世界観が一層明確になり、娯楽性も強くなった。

 「ギャロップ」という名称について坂本は、伊倉が競馬に関心を寄せたことから「濁点が付くのがパワーがあるってことで、伊倉が推したんだよ」と説明するが、伊倉は「そうだっけ?忘れちゃった」と苦笑い。ただし、ネットで「ギャロップ」を検索すると、お笑い芸人や競馬雑誌が表出するのが悩みだという。

 ライブではアニソンなどの声優色は出さない。自分たちのやりたい事をやる、という姿勢で一貫している。神代は「振り付け担当の私は高齢者に優しい楽しい振り付けをしてます。会場で一緒にやって下さいね!」と笑顔を見せた。

 “ハプニング担当”は坂本で、神代が「ステージ中に千夏の足がつった」、伊倉が「千夏が歌詞を忘れて力技でごまかす」と笑顔で暴露すると、坂本は「歌っていたら、歌詞がわからなくなって、その後はパペポペポパポと歌って乗り切っちゃいました」と笑いながら呼応した。

 35年超の歴史。声優として新人時代、精力的に活動した時期、結婚と子育て、コロナ禍などさまざまな局面を乗り越えてきた。

 ラストライブでは、桐龍座恋川劇団座長二代目恋川純のパフォーマンスが華を添える。各メンバーの意気込みは強い。

 坂本は「私はギャロップのファンなんです。30年以上一緒にやってきた結果『これでいい』じゃない!『これがいい!』と言えるライブにしたいです」と意気込む。

 伊倉は「楽しくやってきたことの総決算だと思います。カッコイイコーラスを目指して、ハーモニーをつけました。ぜひ会場で確かめてください」と呼びかけた。

 神代は「私たちがすべてにこだわり抜いたファイナルライブ!おりしもその日は隅田川花火大会。私たちは鶯谷から“大暴れ花火”を打ち上げますぜい!」とガッツポーズ。フィナーレにふさわしいお祭りになりそうだ。

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