ＮＨＫ大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」（総合、日曜、後８・００）に出演する風間俊介（４２）がこのほど取材に応じた。１８年の「西郷どん」、２０年の「麒麟がくる」以来、３度目の大河出演で見せている「原点回帰」の演技について思いを語った。

　今回、風間が演じる鶴屋喜右衛門（つるや・きえもん）は江戸市中の“地本問屋”をまとめるリーダー的存在。物語では横浜流星演じる主人公の蔦屋重三郎と対立し、普段のやわらかい風間のイメージからはほど遠い“嫌な役”の好演が話題に。「僕は１０、２０代は悪い役を多くやらせていただいた。イレギュラー（な役）がやってきたというより原点回帰。帰ってきたぞって体感」と言い切り、豊富な経験が演技の説得力を高めている。

　撮影中も敵対する役ながら横浜ともコミュニケーションを取りながら進めた。「談笑する機会が増えてきたことが本当にうれしい。『流星くんが俺の言ったことで笑った』って」。風間らしく現場を和ませている。

　カメラの外で距離が近づくにつれて物語内でも２人の関係性に変化が生まれる。この日放送された第２５回は、敵対してきた蔦重と鶴屋が和解する節目の回となった。今作について「このべらぼうという作品がすばらしいと思うのが、ビジネスバトルの話だからこそ現代の働く人たちには特に刺さる」と見どころを挙げた。