国分太一「鉄腕!DASH!!」降板 日テレ不可解会見「プライバシー保護」で詳細明かさず 福田社長「お答えできません」連発
日本テレビの福田博之社長(63)が20日、都内の同局で緊急記者会見を開き、TOKIOの国分太一(50)が過去に複数のコンプライアンス違反があったことを受け「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜、後7・00)の降板を決定したと発表した。46社76人の報道陣が集まったが、詳細について一切明かされない異様な会見となった。
1時間23分にも及んだ会見は、詳細がほとんど明かされない不可解なものだった。
日本テレビの福田社長は事態を「深刻だと思う」と重く受け止めながらも、「プライバシー保護」を理由に具体的な質問には「お答えできません」「申し訳ありません」と繰り返すばかり。社長自ら報道陣の前に出向き、その理由を「30年近く愛してもらった番組で起きてしまったことなので、私自身が申し上げると判断した」と説明したが、歯切れは悪かった。
所属事務所の発表よりも先に対応するという異例の会見。福田社長は「過去に複数のコンプライアンス上問題のある行為が認められました。本人も了承しています」とし、国分が「番組を降板することになって本当に申し訳ないと思っている」と話していたことも明かした。
反社会的勢力や暴力団関係との問題は「そういうものではない」と完全否定。社員の処分予定はないとした。ただ、問題の発生時期やどのようなコンプライアンス違反なのかには一切答えず。損害賠償や刑事告訴は「考えていません」とし、問題は「刑法にはあたりません」と言い切ったが、総務省に事態を報告していることや「覚知した瞬間に(国分の)降板を考えた」と言うほど重い内容とも受け取れる。説明の矛盾や不透明さも否めず、記者からは「納得できません!」と怒号が飛ぶ場面もあった。
一方、覚知からの対応は迅速だった。国分に関する問題が発覚したのは5月27日。番組降板は第三者の弁護士による調査結果などを踏まえて決定し、この日の会見直前に行われた臨時取締役会で承認した。直近ではフジテレビが中居正広氏と女性のトラブルについての対応が問題視されており、その教訓が生かされた形となった。
福田社長は詳細を明かさないことで臆測が広がる危険性を指摘され「事案の特定につながる情報拡散の方がリスクがあると判断した」としたが、聞き手に多くの疑問を残した不透明な会見でもあった。
◆福田氏会見で明らかになったこと
①5月27日に覚知
②6月18日に国分に降板通達
③刑事告訴の意思なし
④反社・暴力団絡みではない
⑤日テレ社員の処分なし
⑥TOKIO他メンバーの関与なし
