ヤングケアラーだった河井ゆずる 苦しむ若者へメッセージ「環境呪っても何も変わらない」
アインシュタインの河井ゆずるが12日、テレビ朝日系「耳の穴かっぽじって聞け!」で、自身がヤングケアラーだった体験を踏まえ、同じように苦しんでいる若者へ言葉を贈った。
河井は実家が貧乏芸人として有名だが、今回は自身の生い立ちを赤裸々に振りかえった。3歳から母子家庭で、家庭は借金まみれ。中学に入学すると同時に母親から「これであなたも働ける」としてすぐにアルバイトをすることに。新聞配達や乾物店でのバイト代を全部家に入れるも、母親の経営した喫茶店がいよいよ立ちゆかなくなる。そしてある日の夜、母が河井を起こして「体力の限界」宣言。更年期障害が重く、体力も気力も落ち込み、河井が大黒柱にならざるを得なかった。
だが高校2年でアパートの家賃も払えなくなり、メディアでも何度も話している飲み屋が入った雑居ビルの屋上のプレハブ小屋に住むことに。ビルの糞尿の掃除や、酔っぱらいの対応などもしなければならず、このプレハブ小屋での生活で、夢だった吉本入りの夢は「断たれた」と諦めたという。
「自分の今生は、弟と母を支える人生だ」と割り切り、バイトを5つかけもち。弟も大学まで行かせたが、そんな生活を5年続けてついに過労で倒れてしまう。体調を戻し、ゆっくり就職活動も開始するが、そんな時に「もう今しか芸人になれない」と感じ、その場でNSCへ願書を取りに。その場で書いて提出し、一度諦めかけた夢を取り戻した。
河井は、今も苦しむヤングケアラーの若者たちへ「諦めずに死ぬ気でやれと言いたい」とメッセージ。ただ死ぬ気でやるやり方が「分からない子もいるかもしれない」とし「もし困っているなら、交番でも、街を歩いている人でもなんでもいい。とにかく1人で抱えず、周りに助けを求めて」と呼びかけ。「環境を呪ったり、人の環境をねたんでも状況は何一つ変わらない」とし「人生を切り開くのは自分しかいない」「本当に笑える日は必ず来る」と強く訴えていた。
