「世界中のみんなが仲良く暮らすために」海老名香葉子さんが次世代に伝える反戦への思い 東京大空襲慰霊式典「時忘れじの集い」
落語家の故・初代林家三平さんの夫人でエッセイストの海老名香葉子さん(91)が9日、東京・上野公園で東京大空襲の悲劇を語り継ぐ慰霊式典「時忘れじの集い」を開催した。
毎年3月9日に行われている東京大空襲犠牲者の追悼と平和を祈る式典。1945年3月9日から10日にかけての東京大空襲では約12万人の命が失われ、海老名さんも家族6人を失った。
海老名さんは、長男で落語家の林家正蔵(62)、次男の二代目林家三平(54)とともに来場。代読という形で「戦争は絶対にいけません。しかし、世界では未だに戦争が起きています。世界中のみんなが仲良く暮らすためにも小さな声でもあげていかなければいけません」と反戦への思いを伝えた。
代読を務めた林家まる子(52)は海老名さんのメッセージを「本当にいい家族でした。しかし、私が家族と暮らせたのはたった10年でした。戦争で親を亡くした子どもたちは悲惨です。平和の尊さ、戦争の悲惨さと愚かさを次の世代に伝えるためにも、これからも頑張っていこうと思います」と読み上げた。
漫画家のちばてつや氏(86)も参列し「戦後80年、日本は戦争が終わりましたけど、ロシアとウクライナの戦争のニュースが毎日入ります。戦争が起こってしまうと加害者も被害者も全部犠牲者になってしまう」と呼びかけていた。
