フジ・メディアHD 23日に臨時取締役会 日弁連規定に基づく第三者委員会の設置求める意向
フジテレビを中核子会社とするフジ・メディア・ホールディングス(HD)が23日に臨時取締役会を開くことが20日、分かった。関係者によると、取締役会で日弁連が規定する「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に基づく第三者委員会の設置を求めるという。
第三者委員会を巡っては、14日に同HDの株主である米投資ファンドが設置を要求。17日のフジテレビの会見では、港浩一社長ら幹部が第三者の弁護士を中心とする調査委員会を立ち上げることを発表。ただ、日弁連のガイドラインに基づく性質のものではなく、識者からは疑問の声が上がっていた。臨時取締役会は緊急に決議を要する事態が発生した時に開く。
中居問題の余波を受け、フジテレビへの逆風が吹き続けている。企業の間で同局へのCMを差し替える動きが急拡大し、少なくとも50社以上で見直し、もしくは見直す予定があることが発覚。企業イメージ低下を避けるためとみられ、見直した企業の関係者は「不買運動につながる懸念が大きい」と語った。
日産自動車は18日以降、人気番組「サザエさん」(日曜、後6・30)「めざましどようび」(土曜、前6・00)でCMをACジャパンに差し替え。花王は18日放送分から「めざまし8」(月~金曜、前8・00)などのCMを対象に自社の人権方針などを踏まえて対応を決定した。セブン&アイホールディングスやイオン、日本マクドナルドホールディングスも差し替えを発表した。一般的にCMの差し替えは企業の判断によるため出稿費用は返還されないが、他社の動きをにらみ対応が連鎖したとみられる。
私企業のみならず、総務省消防庁も、この日予定されていた同局系ドラマ「119エマージェンシーコール」(月曜、後9・00)とのタイアップポスターの発表と配布延期を発表した。同庁は本紙の取材に、理由を中居問題であるとし、「広報として適切なタイミングを考えた」と回答。今後の配布のめどは立っていないという。
同局は20日、「多数の広告主・広告会社にご迷惑をおかけしております」と謝罪を表明。一方で「営業の詳細に関しては差し控えさせていただきます」とするにとどめた。同局は17日、一連の釈明のための会見を行ったが、記者クラブ加盟社のみの参加で、中継や映像撮影を認めなかったなど、閉鎖的で不十分だと批判の声が殺到していた。臨時取締役会の開催は、現況を憂慮してのものとみられる。
◆企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン 日弁連が2010年7月に策定したもので、「企業等から独立した委員のみをもって構成され、徹底した調査を実施した上で、専門家としての知見と経験に基づいて原因を分析し、必要に応じて具体的な再発防止策等を提言するタイプの委員会」を「第三者委員会」と説明。「すべてのステークホルダー(企業における利害関係者)のために調査を実施し、その結果をステークホルダーに公表することで、最終的には企業等の信頼と持続可能性を回復すること」を目的としている。
