お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志（６０）が、女性に対し性的強要をしたと報じた週刊誌「週刊文春」発行元の文藝春秋と同誌編集長に対して、名誉を毀損されたとして５億５０００万円の慰謝料などを求めた訴訟の第１回口頭弁論が２８日、東京地裁で開かれた。松本は姿を現さず、双方の代理人弁護士が出席。文春側は報道内容を事実として、請求棄却を求めた。この日はわずか４分で閉廷したが、その後双方の代理人が報道陣の取材に対応。松本側の代理人弁護士・田代政弘氏は、今後松本が出廷する可能性について「最後までいけば」と言及した。

　松本が“真実”を語るべく、証言台に立つ可能性が高くなってきた。

　この日は松本の所属事務所関係者が地裁へ足を運んだが、松本本人は姿を見せず。今後松本の出廷の可能性について、田代弁護士は「最後まで行けば、本人尋問が普通はあることが多い。どこかの段階で。本人が出廷を拒否することはないと思う」とにおわせた。

　週刊文春による松本の報道を巡っては、昨年１２月２７日発売号以降、複数の芸人が本件に絡んでいるとして取り上げられていた。今後、芸人仲間が松本側の証人として出廷する可能性を「立証に必要ならお願いするし、必要でなければお願いしない」と回答。裁判の進捗に応じて、依頼するとした。

　裁判に臨むにあたり、松本とは対面や電話で打ち合わせを重ねているという。１月に「裁判に注力したい」との理由で活動休止を発表し、表舞台から姿を消した松本の現状を「普通に生活しています。普通に淡々としています」と、特に憔悴（しょうすい）はしていない様子と明かした。

　ゴングが鳴らされた注目の裁判。松本側は和解の選択を「それは分からない。今の段階では」と否定しなかったが、「一般論として民事訴訟だから、判決へ行かずに和解で終わるということはあるけど、本件がどうかと言ったら、そういう兆候は今のところない」と現時点で争う姿勢だ。

　和解が不成立なら、その先には証人尋問や本人尋問が控える。開廷３日前にＸで「一日も早く、お笑いがしたいです」などと投稿していた松本。証言台の先に何を語るのか－。注目が集まる。