「ミヤネ屋」出演弁護士、文春が挙げた客観的証拠を「弱い」と疑問視 女性側と松本側への取材姿勢の違いも指摘

 弁護士の嵩原安三郎氏と野村修也氏が22日、日本テレビ系情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」に出演。ダウンタウン・松本人志が「週刊文春」発行元の文芸春秋などを訴えた民事訴訟に関し、松本側の訴状に対して同日発売の週刊文春誌上で行われた反論について解説した。

 週刊文春は誌面で、松本側の「客観的証拠がない」との主張に対し、「客観的証拠は吟味した」などと反論し、根拠として性被害を訴えたA子さんを3年半前から取材してきたこと、A子さんが松本の私的な携帯電話の番号を知っていたこと、被害現場とされるホテルの“実況見分”を行ったことなどを挙げた。これに嵩原弁護士は、客観的証拠の定義として「映像・写真・音声など人の主観が入り込まず変化することがないもの」と説明。「供述や証言は客観的証拠とはならない」とした。

 さらに野村弁護士は、文春側の主張する客観的証拠について「ちょっと弱いかなと思います」と分析。「密室で行われた行為自体が報道されてる内容と同じようなものだったかどうかを裏付ける証拠は、今のところ供述だけなんじゃないか」とし、「供述をした人が本人間違いありませんとかいうことを固める証拠にはなってるけれども、供述内容そのものにヒットしているような証拠ではないので、結局のところは証言の信ぴょう性が争点になってしまうのかなと」と話した。

 嵩原弁護士も「正直言って、裏付け証拠がこれだけのわけはないと思っています。これだけだったらちょっと問題だと思う」と発言。「この内容って、A子さんが松本さんとホテルのパーティーにいたという可能性が非常に高いというところまでは認定される可能性がある」とした上で「でも、重要なのはその後なんです。性的行為があったのか、強制があったのかなんで、これはその入り口なんですよ」と説明した。

 嵩原弁護士はさらに「女性にはすごく時間かけて聞きました。たっぷり言い分聞きました。じゃあその相手方、男性側にもきちんと言い分をどれだけ聞きましたかということが実は問題になってくるんですよね」とも解説。文春側は松本には品川駅で直撃取材し、吉本興業にも質問状を送ったと主張しているが、「普通に考えたら、女性には3年半かけて裏取りしたわけでしょう?それに比べて、突然駅で質問を突きつけられて『僕はね…』って座って話す人っていないと思うんですよね。なので、これで十分かというと疑問があるし、質問状を送って回答なかったというのも、よく見ると『27時間後に回答』って書いてあるんですよね。27時間で自分の主張を考えて、決断して回答することが通常できるかって言われたら」とし、「A子さんに聞くのと、松本さん側に聞く時との姿勢が違う。これをもって十分と言えるかどうか」と話した。

 野村弁護士も「非常に問題なのは週刊誌が記事を書くときに、とりあえず一方的に質問投げて、答えなければ『ちゃんと機会を与えたぞ』っていう書き方をこれまでずっとやってきたんですよね。それが取材の仕方としてまかり通ってるっていう事実」と、週刊誌の取材姿勢に苦言。「名誉毀損との関係で、それは不安なんだっていうことをちゃんとはっきりさせた方が良くて。もうちょっとしっかりした形での取材をしないと負ける可能性があるんだっていうことは、今回戦っていく1つのポイントになるんじゃないかなとは思います」と指摘した。

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