谷村新司さん、誕生日に「送る会」 堀内孝雄や加山雄三らが追悼 最後は「昴」の大合唱
10月に74歳で死去したフォークグループ・アリスのメンバーで、歌手の谷村新司さんを送る会が11日、東京・グランドプリンス新高輪で行われ、関係者600人、ファン2000人が参列した。森喜朗元首相、黒柳徹子、加山雄三らが発起人となり、谷村さんの誕生日にあたる同日に会を実施。フジテレビの軽部真一アナ、フリーの有働由美子アナが司会を務め、アリスの堀内孝雄や加山らが別れの言葉を送った。
後世に残る名曲たちを生み出した盟友を“喝采”で送り出した。
アリスとしてともに走り続けて50年。74歳という年齢で逝ってしまった盟友に、堀内は「自分が一生懸命変わらず、頑張れることが彼の一番恩返しかなと思っている」と今後も歌い続けることを宣誓。「チンペイさんはずっと生きてる」と谷村さんをニックネームで呼び、「寂しいです」と本音をこぼした。
谷村さんと名曲「サライ」を共作した加山は「思い出が多すぎて何を話していいかわからない気持ちでいっぱい」と思い出の端々を述懐しつつ、「ご苦労さま。ありがとうね。そのうち俺も逝くからよ。そっちでまた『サライ』を歌おうぜ」と優しく呼びかけた。
この日はファン向けのお別れの会と、関係者向けの送る会を2部制に分けて実施。祭壇はコチョウランやかすみ草など白の花々で形作られ、笑顔の遺影と遺骨が中央に安置された。生前愛用していた帽子や衣装、ギターのほか、NHK紅白歌合戦出場時の記念トロフィーや紫綬褒章など、これまで築き挙げてきた功績が展示された。
2時間に及ぶ送る会は、代表曲「昴(すばる)」の大合唱締め。サライ、いい日旅立ち-。1972年のデビューから約50年にわたり、名曲を創造し続けた谷村さん。最後は関係者600人の温かい拍手に包まれ、旅立った。
