急死のBUCK-TICK・櫻井敦司さん 脳幹出血は一瞬で命に関わることも【医師の見解】
男性5人組ロックバンド「BUCK-TICK(バクチク)」のボーカル・櫻井敦司(さくらい・あつし)さんが19日午後11時9分に脳幹出血のため、急死したことが24日、分かった。57歳。群馬県出身。同バンドの公式サイトで発表された。19日に横浜市内で開催されたコンサート中に体調不良で救急搬送され、同日中に息を引き取ったという。兵庫県芦屋市の松本クリニック・松本浩彦医師が病気について解説する。
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脳幹は「幹」の文字通り、呼吸や血圧を保つ生命活動の根幹になる部位です。数多くの神経が集まっていて、小脳と大脳をつなぎ、下に行けば脊髄と連続し、脊髄から手足に末梢神経が延びます。脳幹は神経組織の中核をなす大動脈でもあり、神経系の心臓部です。
脳幹は、大脳に近い方から中脳・橋・延髄の3つの部分に分かれます。脳幹出血は橋に生じることが多く、橋には呼吸や血液循環などを司る神経細胞が集中しているため、脳幹出血が生じると生体機能そのものが維持できなくなり、経過は極めて重篤になります。
出血量が多い場合は一瞬で命に関わります。櫻井さんの場合、ライブ中に発症したとのことで、時間的に救命は間に合わなかったと思われます。脳出血全体からいえば5~10%と少ないですが、それだけに発症すると非常に危険です。
原因はなんといっても高血圧です。高血圧によって血管は徐々にもろくなり、動脈硬化が進行します。動脈硬化になった血管は、ふとした瞬間に破れやすくなります。歌手のもんたよしのりさんも先日、大動脈解離で亡くなりましたが、これも一番の原因は高血圧です。お二人のご冥福をお祈りするとともに、普段から血圧が高い人は、放置せず医師と相談して、血圧のコントロールに留意してください。
◇松本浩彦(まつもと・ひろひこ) 芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。
