杉山清貴「あらがわない、自分の人生」 デビュー40周年でオメガトライブに再脚光 “他作自演”も腹くくった過去

 デビュー40周年を迎えた杉山清貴(撮影・堀内翔)
 笑顔で音楽生活を振り返る杉山清貴(撮影・堀内翔)
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 歌手の杉山清貴(63)が、「杉山清貴&オメガトライブ」でデビューしてから今年で40周年を迎えた。今夏に約3年ぶりのオリジナルアルバム「FREEDOM」と、初のオールタイムベストアルバムとなる3枚組CD「ALL TIME BEST」を同時リリース。世界的なシティポップブームで再評価も進んでいる杉山に、節目の年を迎えた心境を聞いた。

  ◇  ◇

 杉山は「60過ぎて何かをやってる姿なんか想像できなかった」と笑い、「作りたいものを作って歌いたいことを歌って、やりたいライブを続けてきただけ」と語った。

 現在のシティポップブームでは、その代表的な作曲家である林哲司氏が手がけたオメガの人気も高まっている。国境や世代を超えた反響は、杉山もSNSで目にしている。

 「コメント欄を見ると女子高生がいたり、外国の方が最近増えていますし、しかも英語じゃない、いろんな国の人たちがいて」

 今では知られるようになったが、オメガはバンドであると同時にプロデューサーの藤田浩一氏、林氏らによるプロジェクトでもあり、レコーディングはスタジオミュージシャンが演奏していた。自作自演が是とされる風潮が強かった当時、杉山も最初は少し違和感を覚えたという。

 しかし、林ファンでもあり、「自分たちの色を一番出せるのはライブだって腹をくくった時から、自分たちの楽曲じゃないからとかいうのは全くなくなりましたね。こんないい曲をもらえてヒットさせることができるんだったら、自分たちで変な楽曲書くより全然いいだろうって」と早々に割り切った。

 オメガの後半からは自分でも作曲するようになったが「林さんがいなかったら作れなかった。新曲をいただくと、コード譜もらってギター弾きながら覚えるんですよ。そこら辺からすごく盗ませてもらってました。林哲司コード進行ですよ、僕は」と打ち明ける。

 40周年で「この1曲」を選ぶなら、と聞くと、オメガのデビュー曲「SUMMER SUSPICION」を挙げた。「『SUMMER-』がなければ今の自分はないので。その曲がなかったら、そんなにたいしたことがないだろうと。『SUMMER-』がなければ全てが始まらなかっただろうと」。

 40年のキャリアには「流れに乗っかって、今って感じ」と笑う。もし続けられないくらい人気が下がったらどうしていたか、と聞くと「潔く辞めてどっか行って、好きなことやってんじゃないですかね」と即答しつつ、「僕らの仕事はライブさえやっていれば続けていくことができるので、ライブをやめる気は全くなかった」と自信ものぞかせた。

 また、最大の転機は「ハワイに移住した時」だといい、「歩く道が見えたかなという気がします。フリーダムになったし、生き方も変わったと思いますね」と振り返った。

 そのフリーダムをタイトルにした新作は、杉山らしく爽快な聴き心地だ。「けっこう冒険してみようかっていうところから始まって、じゃあフリーダムだね、自由奔放にいきましょう、と」とテーマを説明する。作詞家、作曲家、編曲家は自身を含む13人が参加。楽曲は多彩だが、杉山ワールドを成立させているのは「フリーダムがキーワードとして一番大きい」という。

 「『やっぱりここら辺が好きなんだな俺は』みたいなので(曲が)集まった。縛られるのも嫌いですし、あまのじゃくですし、人がこうやれっつったらじゃあ絶対やらないとか、これがはやってると絶対やらないとか、そんな生き方がこのアルバムに反映されているんじゃないかな」

 先のことは「いくつくらいまでこのキーでいけるのかとか、声が衰えたらどうしようかとか、そうなったらこういうふうにやればいいやとか考えているだけ」だという。「あらがわない、自分の人生に」-これが杉山の人生哲学なのだろう。

 ◆杉山清貴(すぎやま・きよたか)1959年7月17日生まれ、横浜市出身。アマチュア時代はバンド「きゅうてぃぱんちょす」で活動。83年、杉山清貴&オメガトライブとして「SUMMER SUSPICION」でデビュー。「君のハートはマリンブルー」「ふたりの夏物語」などがヒット。86年、「さよならのオーシャン」でソロデビュー。「最後のHoly Night」などがヒット。血液型AB。

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