ＹｏｕＴｕｂｅｒのてんちむ（２９）が人生の岐路に立っている。自身をさらけ出すスタイルが支持され、ＹｏｕＴｕｂｅチャンネル登録者数は１６９万人を誇る。動画投稿以外ではＤＪデビューで大金を稼ぎ、写真集「破廉恥」（Ｇ－ＳＴＹＬＥ）でグラビアに挑戦。順風満帆な２０代ラストを過ごす中で「仕事の“てんちむ”としてはいろいろ満足した」と言い切り、新たな人生をスタートさせようとしている。

　ＳＮＳに寄せられる「この世の女で一番理想の体形」「女神にしか見えん」といった声がてんちむのモチベーションになっている。写真集は「見えそうで見えないフェチズム」がコンセプトで、自身の持ち味であるメリハリが利いた“えちカワボディー”を披露した。

　人に見られる仕事だけに誹謗（ひぼう）中傷も届くが、自分は自分というモットーを掲げる。「こういう人がきれいとか、良い女という植え付けが不要。誰かの理想になろうとした所で合わない物は合わない。それで自分が苦しくなるだけなので、自分を最大限出す事を意識しています」と等身大を貫く。

　５月にＤＪデビューを果たし、一夜で売上は２２００万円超え。写真集の評判も上々で刺激的な毎日を過ごしているが、３０代を目前に方向性が変わった。「今まで“てんちむ”を優先してきた。仕事の“てんちむ”としてはいろいろ満足した。今後は女性として視野を広げたい」と語る。

　具体的な目標を「恋愛、出産とかプライベートの面ですかね。てんちむではなくて、橋本（本名）さんを癒やしたい」と明言。安定志向とは正反対な人生を歩んできたてんちむだが、上昇志向を捨てる覚悟は「あります！やりたいことを我慢するのは良くない。変なプライドも捨てられる」と恐れを知らない。

　５月にツイッターで「インフルエンサーしているてんちむに私が飽きてきたぞ」と本音をつぶやいた。「今は私生活の方に全振りしたい。二兎を追えば良いと、良いかもだけど、私は両立できない。上の空で仕事をするのが嫌で１００％でやりたい。だから仕事を辞める表現ではないけど、３、５、１０年休んで復帰した時に全部取り戻せば良くない？って思う」と明かす。

　１１月で３０歳を迎えるが、２０代に「後悔はない」とキッパリ。将来のビジョンを問うと、「普段から逆算するタイプで、あの時にあれをやらなかったら後悔することって何だろうと考える。私は場面で色々考えるけど、今はいったん後悔のないように頑張る」。脳裏に浮かぶ「やりたい」という欲求を原動力に、これからも理想を実現していく。

　◆てんちむ（本名＝橋本甜歌）１９９３年１１月１９日生まれ、中国北京市出身。栃木県足利市育ち。日本人の父と中国人の母を持つ。６歳から芸能活動を始め、０４～０７年までＮＨＫ教育「天才てれびくんＭＡＸ」にテレビ戦士として出演し、ブレークした。同番組卒業後はギャルに転向し、一度は芸能界を引退。ブログ＆モデル業で復活し、１６年９月にＹｏｕＴｕｂｅチャンネルを開設。気取らない日常とぶっちゃけトークが受けている。