宝塚 花組・聖乃あすか主演 バウ「舞姫」開幕 軍服姿も美しく実力発揮

 宝塚歌劇花組スター・聖乃あすか主演「舞姫-MAIHIME-」が3日、宝塚バウホールで初日を迎えた。聖乃は正統派の美貌と演技力で早くから注目された逸材。「PRINCE OF ROSES」(21年)で100期生として初のバウホール主演し、今回やはり一番乗りで、2度目の主演を果たした。

 森鴎外の傑作「舞姫」をもとに、2007年に花組バウホール公演として初演されたもの。将来を嘱望され光あふれる世界から、踊り子エリスとの恋のために転落するさまを、宝塚らしい悲劇として描かれている。

 聖乃演じる太田豊太郎は、苦悩しながらも恋人のエリスより、国への大義を選ぶ。だが聖乃はその確かな演技力と圧倒的美貌で、観客を納得させた。軍服姿も美しく、ときとして身勝手にも思える豊太郎の行動も、苦悩するうつむきがちな表情や演技で、観客の共感を得た。まさに正統派の男役としての、実力を遺憾なく発揮した。

 ヒロインのエリスの美羽も可憐な演技を披露。豊太郎の友人役の帆純まひろは、昨秋のバウ・ワークショップ「殉情」で主演しており、自身の魅せ方に磨きが掛かった。自身の場面は、出過ぎず引きすぎず、きっちりと演じ、友情に厚い人物像を描き出した。またベルリンに暮らす画家・馳芳次郎役の侑輝大弥は、ギラギラとした野望とその悲劇を熱演した。

 聖乃は初日に先立ち行われたゲネプロで「1日1日の好演を大切に、丁寧に演じていきたいと思います」とあいさつしていた。

 14日まで。

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