藤井叡王 難敵・菅井八段相手に初の振り飛車戦へ警戒も自信 過密日程も「状態維持しやすい」

 前日検分を行った藤井聡太叡王(手前右)と菅井竜也八段(同左)=日本将棋連盟提供
 前日検分を行った藤井聡太叡王=日本将棋連盟提供
 おやつの話題で目を細める藤井聡太叡王
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 将棋の藤井聡太叡王(20=竜王・王位・棋王・王将・棋聖との六冠)が菅井竜也八段(30)の挑戦を受ける第8期叡王戦五番勝負第1局が11日、東京都千代田区の神田明神で開幕する。前日の10日、2人は同地で検分と記者会見を行った。

 藤井叡王は最年少名人と最年少七冠を狙う名人戦が進行中だが、3連覇を目指して防衛戦がスタート。今年度の八冠達成を目指して負けられない戦いが続く。過密日程を強いられるダブルタイトル戦となるが「(進行中の)タイトル戦が多い方が状態を維持して臨みやすいと思っているので、メリットをいかせるように頑張っていきたい」と追い風にすることを誓った。

 相手の菅井八段は振り飛車党の第一人者で、藤井叡王はタイトル戦では初めての対振り飛車戦となる。振り飛車党は近年少数派で、叡王自身も対戦数が少なく苦手としていた時期もある。「経験の少なさは懸念材料」と警戒しつつも、「番勝負に向けて調整はしてきましたし、対局しながら感覚をつかんでいければ。フラットな気持ちで臨みたい」と語った。

 タイトル戦最長である持ち時間9時間の名人戦と、最短である4時間の叡王戦を同時期に戦うことへの不安も感じさせない。「対照的ではあるんですけど、1局ごとに条件が変わってくるのは自然なことなので、切り替えながらやっていきたいと思います」と自信を持って臨む。

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