任期満了に伴う大阪府知事、大阪市長のダブル選は９日、知事選で政治団体・大阪維新の会の吉村洋文氏（４７）が再選を果たし、市長選は維新新人の元府議横山英幸氏（４１）が初当選した。府市の首長ポストを独占してきた「維新政治」継続に信任を得た。奈良県知事選では日本維新の会新人で元同県生駒市長の山下真氏（５４）が初当選。大阪維新のダブル選での勝利は２０１１年から４回連続。

　大阪維新に対抗する政治団体「アップデートおおさか」がダブル選に擁立した無所属新人で、自民、立憲民主両党が自主的に支援した知事候補の法学者谷口真由美氏（４８）、市長候補の元市議北野妙子氏（６３）は及ばず。府知事選に立候補した無所属新人の元参院議員辰巳孝太郎氏（４６）＝共産推薦＝も支持に広がりを欠いた。

　吉村、横山両氏は、１０年余りの維新政治で財政改革が進んだと強調。府市一体の成長戦略として、２５年大阪・関西万博の開催やカジノを中心とした統合型リゾート施設の大阪誘致を進め、子育て施策の充実も公約に掲げて幅広く支持を得た。