吉田鋼太郎“蜷川幸雄魂”継承!「シェイクスピア シリーズ」全37作品完結
俳優の吉田鋼太郎(64)が24日、埼玉会館で、監督・演出・出演を務める舞台「ジョン王」の大千秋楽を迎えた。埼玉の公共劇場でシェイクスピア戯曲全37作品の完全上演を目指す「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の最終作で、1998年のシリーズ開始から25年をかけて完結した。
同シリーズは演出家の蜷川幸雄さんが初代芸術監督を務め、蜷川さん逝去後は17年から吉田が二代目芸術監督に就任。主に埼玉で上演されてきたが、これまで観客40万人超が鑑賞。海外からは過去8作品で招へいを受けるなど、国内外で高い評価を集めている。
吉田は04年上演の第13弾「タイタス・アンドロニカス」の主演でシリーズに初登場し、過去17作に出演。終演後に取材に応じ「40~60代という脂が乗っている瞬間に偉大な演出家と過ごして、自分の中でも大きな意味があった時間です」と完走を喜んだ。
蜷川さんからシェイクスピア俳優として信頼を置かれ、監督を引き継いだ。「蜷川さんの魂だけは模倣して伝えようとした」とこだわりを明かしつつ、監督した過去5作からは「蜷川さんが作ってきた世界には到底到達できていない」とその偉大さを再認識した。
この日のカーテンコールは、スタンディングオベーションがやまず。舞台上には蜷川さんの写真が飾られ、主演の小栗旬らと喜びを分かち合った。蜷川さんにかけたい言葉については「恨み言しかないですね。何で難しい5本を残して逝ったんですか」と笑った。
シリーズ全37作を完走。今後については「シェイクスピアはライフワーク。蜷川さんが火をともしたこのシリーズをなくすのは心苦しい。ぜひ僕自身は続けていきたい」。恩師から引き継いだバトンを今後もつなぐ。
