ジェフ・ベックさん【悼む】99年にサブスク時代を予言 ギターの可能性追い求めた

 「世界三大ギタリスト」と称された英ロック・ギタリスト、ジェフ・ベックさんが10日に細菌性髄膜炎のため死去したことが11日、公式サイトや公式ツイッターで発表された。78歳。英サリー州ウォリントン出身。1960年代、ともに英ロックバンド「ヤードバーズ」で歴代のギタリストを務めたエリック・クラプトン、ジミー・ペイジと並び世界三大ギタリストと称され、ポール・マッカートニーら多くのミュージシャンに影響を与えた。

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 1999年5月21日、信濃町にあるソニーのスタジオにベックさんが現れた。10年ぶりの来日で、記者会見が開かれたのだ。ベックさんは当時、テクノに振ったアルバム「フー・エルス!」を発表。驚きをもって迎えられつつ、日本での売り上げは10万枚超とファンには好評だった。

 54歳にして新たな方向性を見せ、「音楽的により良いものを絞り込み、コントロールの効いた作品を作れる。21歳の頃より今の方が気に入っている」と自負。一方で「今のポップミュージックではギターが廃れている」と懸念していた。ギターソロをスキップするような聴き方が顕在化した、サブスク時代の状況を予言していたかのようだった。

 2日後の東京ベイNKホール公演では、新作のナンバーで幕を開けることで新たな方向性を提示し、ギターも弾きまくって健在ぶりを示した。その後、Charさんにインタビューする機会があり、名古屋まで追っかけたというCharさんと興奮気味にベックさんの話をしたことは、今も記憶に鮮やかだ。

 昨年もツアーにニューアルバムにと現役バリバリだったベックさんだけに、突然の訃報が信じられない思いでいる。

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