安倍国葬氏 都心ピリピリ 27日武道館で開催 岸田首相「弔問外交」スタート

 政府は27日午後、安倍晋三元首相の国葬を東京・日本武道館で執り行う。210超の国・地域・国際機関の代表団700人程度が参列を予定。岸田文雄首相は来日した各国首脳らとの「弔問外交」をスタートさせた。一方、一部の野党は国葬を欠席する方針。賛否が割れる中での実施となる。警察庁は国葬の警備態勢として、26~29日に最大約2万人を動員。会場周辺をはじめ、都心部は広範囲で交通規制が実施され、厳戒態勢となる。

 厳戒態勢の中、世論を二分する国葬が営まれる。警視庁は27日当日、警視総監がトップの「最高警備本部」を設置する。最高警備本部の設置は昨年の東京五輪・パラリンピック開閉会式以来。警視庁と、各地の警察からの特別派遣部隊を合わせ最大約2万人を動員。元首相銃撃事件を検証し、強化した要人警護の新体制で初の大規模警備となり、海外要人らの警護に臨む。

 会場周辺をはじめ、都心部は広範囲で交通規制を実施。この日、日本武道館周辺では、不審物がないかどうか一斉に調べる「特別検索」が行われた。堀では機動隊の水難救助隊員がペアで潜水し、生い茂るハスの葉をかき分けて水中を確認。警察官らがマンホールの中を見て、不審物がないことを示すシールを貼って回った。警備犬も会場の入り口付近で活動した。

 国葬は27日午後2時に開始。安倍氏の遺骨が武道館に到着後、葬儀副委員長の松野博一官房長官が開式の辞を述べ、国歌演奏、黙とうの後、安倍氏の映像を流す。菅義偉前首相が友人代表として追悼の辞を述べる。

 近くの「九段坂公園」では午前10時から午後4時まで一般向けの献花台が設置され、周辺で反対派のデモも予定される。警視庁は不審なドローンや聴衆に紛れた「ローンウルフ(一匹おおかみ)」型のテロも警戒する。

 首相は26日、国葬参列に合わせ来日したハリス米副大統領らと会談。安倍氏の外交遺産を受け継ぐ姿勢を強調した。

 野党の対応は分かれる。日本維新の会や国民民主党などは出席の方針。立憲民主党は、国会に説明せず実施を閣議決定した経緯を「独断だ」(泉健太代表)と批判し、執行役員は欠席する。共産、れいわ新選組、社民各党は党として参列しないと表明した。

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