フランク・ザッパ 2時間半の全編が未発表音源のライブ盤を10・14発売
米国出身の伝説的なロックミュージシャン、故フランク・ザッパと彼のバンド「マザーズ・オブ・インヴェンション」が1975年に旧ユーゴスラビアで行った2公演からよりすぐった、全編未発表音源のライブアルバム「ザッパ 75:ザグレブ/リュブリャナ」が10月14日にリリースされることが26日、分かった。
75年11月21日にザグレブ、同22日にリュブリャナで行われたザッパ最初で最後の旧ユーゴスラビア公演を当時の曲順で完全再現。約2時間半の全編が未発表音源で構成される。
本作でのマザーズはノーマ・ベル(サックス)、テリー・ボジオ(ドラムス)、ロイ・エストラーダ(ベース)、ナポレオン・マーフィー・ブロック(テナーサックス、リードボーカル)、アンドレ・ルイス(キーボード)という、ごく短期間だったラインナップ。マルチトラック・テープを基にしたこのメンバーの演奏が聴けるのは本作のみとなる。
マザーズ名義での最後期の演奏でもあり、セットリストはデビュー作「フリーク・アウト!」の収録曲、当時アルバム未収録の「ブラック・ナプキンズ」、68年作「ウィーアー・オンリー・イン・イット・フォー・ザ・マネー」収録曲メドレー、当時の新曲「ワインド・アップ・ワーキン・イン・ア・ガス・ステーション」や「フィルシー・ハビッツ」など。「チャンガズ・リヴェンジ」や「ズート・アリュアーズ」では緊迫感あふれる即興演奏が展開される。
32ページの英文ブックレットには、ザッパの妻ゲイルとジョン・ルディアック撮影の秘蔵写真、ザッパ家のテープ倉庫管理人ジョー・トラヴァースのライナーノーツ、トラヴァースとエンジニアのデイヴィ・モイアの対談、ボジオの寄稿が盛り込まれている。