吉永小百合 「-ひめゆりの塔」自決場面でハプニング「戦争の恐ろしさ感じた」 核兵器廃絶訴え

 女優の吉永小百合(77)が10日、千葉・流山市で行われた「第11回 戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」トークショーに登壇した。同映画祭では沖縄返還50年を記念して、沖縄戦の悲劇を描いた主演映画「あゝひめゆりの塔」(1968年公開)が上映された。

 「(沖縄戦で)犠牲になった方々のことを考えていただけたら」の思いで、吉永自ら本作の映画祭出品を主催者に直談判。看護師として戦争動員され最後は自決を選ぶ女学生の役。当時23歳の吉永にとって撮影は過酷なものだった。「演技をしながらパニックになってしまうようなシーンが何度もありまして、後で作品を見てこういう演技の仕方でよかったのかと何度も悩みました」と時折言葉を詰まらせて語った。

 撮影当時は沖縄はまだ米軍統治下で、伊豆半島で撮影。石廊崎での自決シーンは、手りゅう弾のピンを口で抜いて、防弾チョッキを着用している体に押し当てるというものだったが、「興奮していて、口で抜いたあとに押してはいけないボタンを押して、頬をやけどしてしまった」とハプニングが。その後2カ月は傷が残ったが完治。「戦争の恐ろしさを俳優として感じたシーンでした」と回顧した。

 現在も続くロシアによるウクライナ侵攻など、緊迫している世界情勢に心を痛め、「軍備拡張ではなくて、核兵器を廃絶することを、原爆を受けた私たちだから、みんなで声を出して言わなきゃいけないと思います。日本の私たちしかできないことを考えてほしい」と反戦を訴えた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス