核兵器廃絶「唯一の道」 長崎原爆77年平和式典

 長崎は9日、米軍の原爆投下から77年を迎え、長崎市松山町の平和公園で「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。田上富久市長は平和宣言で、ロシアのウクライナ侵攻は、核兵器使用の危機に人類が直面している現実を突き付けたとの強い懸念を表明。「存在する限りは使われる。なくすことが人類の未来を守る唯一の現実的な道だ」と訴えた。

 原爆がさく裂した午前11時2分に約1600人の参列者らが黙とう。田上市長は米ニューヨークで開催中の核拡散防止条約再検討会議に触れ、核軍縮の具体的プロセスを示すよう保有国に要求。日本政府には、米国の核兵器を共同運用する「核共有」など核への依存ではなく「頼らない方向へ進む議論こそ先導してほしい」と核兵器禁止条約の署名・批准も求めた。

 被爆者代表の語り部、宮田隆さん(82)=長崎県雲仙市=が「平和への誓い」で「子や孫の時代に核兵器のない世界実現への願いを引き継ぐ」と述べた。核禁止条約への参加を求め、広島選出の岸田文雄首相に「被爆者の心に響く大胆な行動に期待する」と迫った。

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