千鳥・ノブの「椎骨動脈解離」 早期発見できれば頸部の安静で治る 医師の解説

 お笑いコンビ・千鳥のノブ(42)が「右椎骨動脈解離(みぎついこつどうみゃくかいり)」のため、2日に都内の病院に入院したことが3日、吉本興業から発表された。数日で退院の可能性はあるが、安静が必要なため、1カ月程度休養する。兵庫県芦屋市の松本クリニック・松本浩彦医師が病気について解説する。

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 左右どちらかのうなじや後頭部にとつぜん激しい痛みを感じた時、ふつう整形外科を受診されると思いますが、脳外科で調べると椎骨動脈解離だったということがあります。

 心臓から脳に血液を送っている動脈は2経路あり、ひとつは首の前側にある左右の内頸動脈、もうひとつが首の骨の中を走る左右の椎骨動脈です。この椎骨動脈の血管壁の内膜が裂けて、内膜と中膜、または中膜と外膜の間に血液が流れ込んだ状態が動脈解離です。外膜まで破裂してしまうとクモ膜下出血になりますが、その一歩手前ということです。

 解離の原因はよくわかっていませんが、整体の施術時やゴルフのスイング時の首の過度な動き、美容院でのシャンプー、スポーツ、交通事故、車をバックさせる時の首のひねりでも起こるとされています。

 昔は脳卒中を起こした後で椎骨動脈解離が見つかることがほとんどでした。椎骨動脈は非常に細い血管で、造影CTやMRIでも診断が難しいのですが、検査技術の進歩で軽症のうちに発見される患者さんが多くなりました。血管内膜は約2カ月で自然修復しますので、早期に発見できれば頸部の安静で治ります。寝ちがえや偏頭痛で片付けられなくて良かったです。

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