宝塚雪組・縣千 堂々の3度目の新人公演主演は「お客様とのセッション」

 雪組「夢介千両みやげ」新人公演に主演した縣千(右)とヒロインの華純沙那=宝塚大劇場
 雪組「夢介千両みやげ」新人公演に主演した縣千(右)とヒロインの華純沙那=宝塚大劇場
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 宝塚歌劇雪組「夢介千両みやげ」の新人公演が12日、兵庫・宝塚大劇場で上演され、縣千(あがた・せん)が2作連続、3度目主演となった。

 172センチの舞台映えする容姿と巧みなダンスで早くから注目されてきた。1月に「Sweet Little Rock,n,Roll」でバウ初主演も果たし、真ん中に立つ姿もすっかり板についてきた。今回は初の日本物での主演だが、幕開きから押しのある登場で、会場の空気を掴んだ。「明るい舞台ですが、お客様に故意ではなく、どうやれば笑っていただけるのか…お客様とのセッションでした」と振り返った。

 今回が最高学年で舞台の長ということもあり、稽古場から「どうすればより素敵な場面になるのか…自分が口を出していいのか。私が言うことで、みんなのテンポが悪くなるかも」と悩んでいた。そんなときトップスターの彩風咲奈から「やればいい。でももし悪くなってもそれは縣の責任だよ」と長の学年として、また真ん中に立つ責任を教わり、より成長した姿を見せた。

 相手役のお銀を演じた華純沙那(かすみ・さな)2020年が初舞台で、研3になったばかり。これが初ヒロインだが「緊張して、最初に思っていたことができなくて。でもそれで思い切って楽しもうと。おかげで自分の気持ちでお芝居ができました」と笑顔を見せた。本役のトップ娘役の朝月希和には「所作や娘役とはといったことを一つひとつ教わりました」と感謝した。

 また総太郎を演じた華世京(かせ・きょう)も芝居心は抜群。ナルシストがかった二枚目半の難しい役を生き生きと演じていた。

 東京宝塚劇場の新人公演は5月19日。

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