テレビ東京は２４日、都内の同局で定例会見を行った。石川一郎社長は、東京・渋谷で大型広告を展開中の新アニメ「ＳＰＹ×ＦＡＭＩＬＹ」（４月９日スタート、土曜、後１１・００）の宣伝戦略について「アニメ局からの提案でしたが、正直、最初に聞いた時は『ここまでやるのか』と思わなくもなかったです。これまでのテレビ東京の広告コストからすると突出していると思う」と明かした。

　「このマンガがすごい！２０２０オトコ編」の１位に輝くなど、累計１２５０万部を超える人気コミックが原作。「家族を作れ」と命じられた凄腕スパイの男が、殺し屋の妻、超能力者の娘と疑似家族を形成し、家庭と任務に奮闘する姿をコメディータッチで描く。

　現在、渋谷では１０９の壁面やＪＲ駅などスクランブル交差点から視認できる複数箇所に同アニメの広告を展開中。「予算のなさをアイデアでカバー」とも言われる同局にあって、異例の大型プロモーションとなっている。

　石川社長は「番組宣伝のプロモーションは慎ましやかにやってきたんですが、テレビ東京がやっていることを知ってもらうことで優秀な人材に来ていただくということも期待できる。そういう観点で予算も上げて、プロモーションをやっていく。社会的責任として、我々のやっていることを知ってもらう手始め」と説明した。