無免許元都議 懲役10月求刑 涙声で釈明も検察「情状酌量の余地はない」

 東京都議選期間中などに無免許運転を繰り返したとして、道交法違反の罪で在宅起訴され、議員辞職した元都議木下富美子被告(55)は25日、東京地裁(平出喜一裁判官)の初公判で起訴内容を認めた。検察側は「日常的に繰り返し、情状酌量の余地はない」として懲役10月を求刑。弁護側は寛大な処分を求め結審した。判決は2月15日。

 検察側は冒頭陳述などで、都議会議事堂への登庁や街頭演説に向かう際に無免許運転をしたと明らかにした。さらに2017年から約4年間で計12回、ミニバイクの運転中などに交通違反をしたとも指摘した。

 木下被告は被告人質問で時折涙声になり、新型コロナウイルス感染拡大を理由に「選挙活動の手伝いで運転できる人が少なく、自分でするしかなかった。都議選へのプレッシャーでまともな判断ができなかった」と釈明。その上で「規範意識が薄かった」と謝罪した。

 木下被告は21年7月、都議選板橋区選挙区に「都民ファーストの会」から出馬し、再選。その後、選挙期間中に無免許運転で停車中の車にぶつかり、乗っていた男性ら2人に軽傷を負わせたのに逃げ、公表しなかったことが発覚した。

 起訴状によると、21年5月29日~7月2日に計7回、公安委員会の運転免許を受けずに板橋区の道路などで乗用車を運転したとしている。当時は免許停止期間中だった。

 木下被告は人身事故を巡っても書類送検されたが、東京地検は、自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑については起訴猶予、道交法違反(事故不申告)容疑は嫌疑不十分の不起訴とした。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス