氷川きよし 年内で無期限活動休止発表 デビューから23年「自分を見つめなおす」

 歌手の氷川きよし(44)が年内いっぱいで活動を無期限休止することが21日、分かった。所属事務所が公式サイトで発表し、「ここで一旦お休みをいただき、自分を見つめなおし、リフレッシュする時間をつくりたいという本人の意向を尊重」と説明。2000年のデビューから23年、“演歌界のプリンス”として注目を集め、近年は新たなスタイルも築いていた人気者が、重い決断を下した。

 第一線を走り続けてきた氷川が、今年の大みそかをもって立ち止まることを決めた。昨年は22回目のNHK紅白歌合戦出場で締めくくり、今年も今月末に全国ツアーがスタート。6月からは劇場公演も控え、スケジュールがぎっしり埋まっている。男性ソロ歌手歴代1位記録の「シングル連続オリコントップ10入り」21年(オリコン調べ)の金字塔も光るが、年内いっぱいで一旦区切りをつけてマイクを置く。

 00年2月に「箱根八里の半次郎」でデビューして、06年に「一剣」で日本レコード大賞を初受賞。演歌道をまい進していたが、ロック調のアニメソング「限界突破×サバイバー」(17年発売)を歌ったことが転機となった。和装が“勝負服”だったのが、黒や赤のボディースーツに身を包み、ビジュアル系メイクも施した。自分が好きな衣装を着られることに、喜びを感じていた。

 19年5月にYouTubeで同曲の歌唱動画が公開されると、大きな反響があり、ツイッターの「世界のトレンド」でも上位にランクイン。新境地を生きる自信をつけて、半年後には公式インスタグラムも開設した。ハイブランドの妖艶なファッションや手の込んだ料理など、プライベートの素顔を包み隠さず発信してきた。

 ファンも氷川の思いを受け止めて、呼び名が演歌界のプリンス『きよし君』から『kii(キー)』に、そしてナチュラルを掛け合わせた『kiina(キーナ)』へと変化。『氷川きよし』の固定概念をぶち破った。「自分らしく」-。氷川が近年、ことあるごとに繰り返し主張していた信条だ。昨年9月の本紙不定期連載「新・月刊氷川きよし 特別版」でも、次のように打ち明けていた。

 「自分はいろいろな悩みを抱えながら真剣に生きてきた人間。ありのままで生きる選択をし、つらい時期を乗り越えた経験を、(コロナ禍で)大変な時に多くの人に伝え、少しでもお役に立てないかとの思いが強くなりました」

 40歳を超えて赤裸々にした自然体のマイスタイル。悩んだ末に自分を見つめ直すため、無期限活動休止という答えを導き出した。

 ◆氷川きよし(ひかわ・きよし) 本名・山田清志。1977年9月6日生まれ。福岡県出身。作曲家・水森英夫氏の内弟子として修行後、2000年2月2日「箱根八里の半次郎」でデビュー。売り上げ60万枚のヒットとなり、レコード大賞最優秀新人賞。06年の「第48回日本レコード大賞」では、「一剣」で初の大賞を受賞した。ビートたけしが芸名をつける。

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