新型コロナウイルスに感染し自宅療養していた河村たかし・名古屋市長が１３日、１７日ぶりに登庁し、公務に「本格復帰」した。

　特別秘書の感染が８月２９日に判明し、自宅待機中の今月１日に陽性が発表されていた。ワクチンを２回接種済みで、「症状はなかった」という。

　トレードマークの布マスクではなく、白い不織布マスク姿で定例会見に臨んだ河村市長は、自宅療養の期間について「おとなしく謙虚に自戒の日々を送っておりました。どこにも出かけておりません、当たり前ですけど」と語った後、「罰則があるんです。保健所から来たんですよ。陽性の判定受けると、（人と）会ったりなんかしますと、罰金ですよ、罰則あるんですよ。あー、（新型コロナウイルス）特措法って厳しいなあと。罰則があるからいうわけじゃないけど、外出は一切しておりません」と話し始めた。

　これには健康福祉局の職員らが大慌て。「補足で」と割って入り、「罰則という点ですが、罰則まではないと。ただ、陽性の方でございますので、自宅で療養をお願いする、と」と説明。すると、河村市長は「そうすると、あの手紙は本物だったかな、あれ、いや、来ましたよ」と納得いかない様子で、「ほんで５０万円だって覚えとる、外でいろんな接触すると５０万以下の罰金に処せられる、と書いとりました。うちに（封書）置いてあります」と続けた。

　職員が「確認いたします」と返すと、「その手紙にねー、必ず開けてくださいとかキモいことが書いてあった、封書に」とさらにこの話を広げてしまった。

　会見ではいったん、別の話題に移ったが、終盤、再び職員が河村市長が言及した特措法の「罰則」「罰金」について補足。入院措置に応じない場合や、入院先から逃げた場合に５０万円以下の過料で、自宅療養に関しては、協力を要請するという規定を説明した。河村市長は「そら失礼しましたわ。わし、自宅から出ていった（外出）場合、と（思って）。ばぁーって読んだものを、ああ、厳しいなという印象があったもんで」と勘違いを詫びていた。