大村秀章知事「極めて遺憾」批判殺到の野外フェスに猛抗議 出演者、主催者が相次ぎ謝罪も

 緊急事態宣言下の愛知県常滑市で29日に開催された国内最大級の野外音楽フェス「NAMIMONOGATARI2021」に批判が集まっている。同県の大村秀章知事は30日、酒類提供など新型コロナウイルス感染対策が徹底されていなかったと批判し、主催者に抗議文を送付。常滑市長もノーマスク、密状態などを指摘し「悪質なイベント」と非難した。批判の高まりを受けて出演アーティストのZeebraらが謝罪に追い込まれた。

 大村知事は、開催前に主催者側に対し、県に緊急事態宣言が発令されているとして、感染予防の徹底と酒類提供の自粛を要請したと説明。しかし「ステージ前ではソーシャルディスタンスが取られておらず、一部酒類の提供もあったようだ。要請が守られず極めて遺憾だ」と述べた。

 県は主催会社「office keef」(名古屋市)に抗議文を送付。運営体制や来場者、出演者への対応が十分だったか詳細に報告するよう求めた。今後、県施設を利用させないことも決めた。

 常滑市の伊藤辰矢市長も怒りをあらわにした。ツイッターに「上限人数の5千人をはるかに超え密集しており、酒類の提供も行われ、多くの人がマスクをつけない状態」と指摘。「極めて悪質なイベント」「強い憤りを覚えます」と糾弾した。

 主催者はこの日夕方になって公式サイトで「感染予防に対する認識の甘さでご迷惑を掛け、心より反省しています」と謝罪。常滑市がまん延防止重点処置地域に指定され人数制限が5千人となった時点でチケット販売が上限を超えていたこと、酒類販売は1人2杯までとしたこと、本番前日に緊急事態宣言が発令され中止できなかったなど経緯を記した。当日は大型画面で注意喚起も行ったが、8千人を超える観客が来場し「常に密な状態」になったという。

 批判を受けて出演者の謝罪も相次いだ。Zeebraはツイッターで「県のルールにのっとってると聞いていたので出演しましたが、開けてみたら危険な状況でした」とし「そもそも出演すべきではなかったという意見もごもっともだと思います」と認めた。AK-69も「出演辞退、イベントの開催中止を主催者側へ提案すべきでした」と投稿をした。

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