五輪組織委・武藤事務総長「最善尽くす」 天皇陛下の感染拡大懸念に

 宮内庁の西村泰彦長官は24日の定例記者会見で、東京五輪・パラリンピックへの天皇陛下の受け止めについて、「天皇陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変心配されている。国民の間に不安の声がある中で、ご自身が名誉総裁をおつとめになるオリンピック、パラリンピックの開催が感染拡大につながらないか、懸念されている、ご心配であると拝察いたします」と述べた。「日々、陛下とお話ししている中で、私が肌感覚でそう感じている。陛下から直接そういうお言葉を聞いたことはない」と付け加えた。

 大会組織委員会の武藤敏郎事務総長(77)は都内で取材に応じ、西村長官が陛下の懸念を拝察したことについて、報道で知ったことを明かし、「(拝察は)一般的なお話しであって、現状でどこかに(具体的な)問題点があるというわけではないと理解している」と見解を示した。

 さらに、「当然コロナ対策の必要性は我々も重々分かっている」と、これまでの感染症対策を含めた大会準備を進める姿勢を確認。「安全安心な大会の開催が責務。実現に向けて最善を尽くしたい」と受け止めた。

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