愛之助 養父・片岡秀太郎さん死去に「歌舞伎の世界、松嶋屋に入れて下さった大恩人」
歌舞伎俳優で人間国宝の二代目片岡秀太郎(かたおか・ひでたろう、本名・片岡彦人=かたおか・よしひと)さんが23日、慢性閉塞性肺疾患により大阪府吹田市内の自宅で死去した。79歳。27日、松竹が発表した。すでに家族葬が執り行われたという。
大阪府吹田市出身の秀太郎さんは十三代目片岡仁左衛門の次男。1946年10月、片岡彦人の名で南座「吉田屋」の禿で初舞台。56年3月、大坂・歌舞伎座「河内山」の浪路で二代目片岡秀太郎を襲名した。
弟の十五代目片岡仁左衛門(77)は「兄は当人の理想通りの最期を迎えられ、安らかに旅立ちましたことが私たちどものせめてもの救いでございます。生前、皆様から賜りましたご支援、ご厚情に深く御礼申し上げます」とのコメントを松竹を通じて発表。
1993年に秀太郎さんの養子となった六代目片岡愛之助も「父は私を歌舞伎の世界に、そして、松嶋屋に入れて下さった大恩人で有ります。普段はとても優しいのですが、芝居の事になると兎にも角にも厳しい方でした。上方にこだわり上方の歌舞伎に情熱を注がれていました。これからもなお一層、秀太郎イズムを踏襲したいと思っております」と誓った。