松本人志 コンプライアンスで芸人の難しさ「危ない仕事になってきている」
ダウンタウン・松本人志が2日、レギュラー出演するフジテレビ系バラエティー「ワイドナショー」で、テレビ業界のコンプライアンスの難しさについて見解を示した。
番組では、タレント・ふかわりょうが岡本夏生にイベントでキスを強要したことに対して民事訴訟で1円の賠償命令が下ったことを取り上げた。
松本は「今後タレントさんと番組で共演して、例えばそのタレントさんがトークして、全然面白くないしオチもない。現場が悲惨な空気になったから強めにツッコんだらウケたりして。でもその夜に(相手が)ブログかツイッターで『すごく傷ついた。あんなこと言われたことないし、悔しくて寝られません』と言われたら、こっちは負けというか、そっち側に付く人もいますよね」と問題提起。
一般的なパターンとして「『松本が悪い。人を傷つける話題は最低だ。松本もそろそろ潮時だ』と言われるんです。完全に主導権は向こうにあって、こっちはすみませんしか言えない。すごく危ない仕事にどんどんなってきていると感じる。ここを見誤ってはいけない」と、話を盛り上げるために共演者にかける言葉に細心の注意が必要だとした。
共演の東野幸治も「それをしたらあかんから、(番組が)むちゃくちゃのまま『以上、○○でした』で終わって『何やあれ』ってなったり」と、納得しないオチのまま終わってしまうこともあると話した。松本は「昔なら何も考えず、これや!っていうのを言いましたが、今は3つくらいの中でソフトな方を選んでいる自分も情けないけれど、どんどんそうなってきている」と危なげない道を選ぶことへの葛藤を口にした。
ゲストの女優・寺島しのぶが「受け取る側が『差別されました』って言われると、完璧に負けなんですよね」と話を振ると、松本は「それをマスコミは面白がるし、向こう側に付く人も出てくる。番組終わりで何か異論があったら、カットするようにディレクターに言ってくれとした方がいいのかなと」自分に問いかけるように話した。