大阪府の吉村洋文知事が４日、ＮＨＫ「日曜討論」にリモートで大阪のスタジオから生出演。３日に確認された新型コロナウイルスの新たな感染者が過去最多の６６６人となったことについて「まだ増えると思う」と危機感をあらわにした。

　大阪市では５日からまん延防止等重点措置が適用されるが、今回の措置で感染者を抑え込めるか？との質問に「私はこれから先、まだ増える、感染の急拡大の速度を見ていると、さらに増えると思っています」と述べた。

　大阪府では緊急事態宣言急事態宣言が２月末で解除されたが、リバウンド対策として、大阪市内では午後９時までの時短要請を続けていた。

　吉村知事は３月下旬、特に３月の最終週から感染が急拡大しているとの分析を示し、「３月の中旬ぐらいに感染した人が、急拡大している」とした。そして感染急拡大の原因として、（１）年度替わりでの飲食の場の急増　（２）変異株の影響－－を挙げた。

　東京のスタジオで出演した西村康稔経済再生担当相は「大阪での変異株（の割合）は７割近く。変異株の感染力の強さに最大限の警戒感を持っていきたい」と述べたが、吉村知事も「（変異株は）この１週間で急拡大しています。かなり早い速度で広がっているので、拡大速度に注意しなければならない」と警戒。

　「変異株の感染力は１・７倍と言われています。１・７倍の感染力があるなら、これまでの感染対策ではなく、“１・７倍の抑える力（感染対策）”をやらないと、（変異株対策としては）対等にならない。なんとか新しい飲食の仕方、新しい感染対策の仕方で、ワクチンが一定程度広がるまでは、協力をお願いします」「マスク会食なんかできるかよ、と言われることも多いが、発想の転換をしなければいけない時期」とこれまでの感染対策に加え、重点措置での「マスク会食」の義務化への協力を訴えた。