大阪府は２６日、府庁で新型コロナウイルス対策本部会議を開き、３月３１日までとしていた大阪市内の飲食店への時短要請期限を４月２１日まで３週間延長し、対象地域を府内全域に拡大することを正式決定した。大阪市外の飲食店には、４月１日から時短を要請する。

　会議後に囲み会見に応じた吉村洋文知事（４５）は「厳しいお願いになる。本当に申し訳ないが、大阪市内・市外で感染が広がっている。急拡大を防ぐことにご協力をお願いしたい」と話した。

　飲食店への時短要請は、緊急事態宣言解除を受け３月１日から大阪市内に範囲を縮小。営業時間も午後９時まで（酒類提供は午後８時３０分まで）に緩和したが、約１カ月で再び対策を強化した。

　吉村知事は、大阪市外や若い世代に感染拡大の傾向があるとして「速い速度で感染者が増加している。感染拡大の波を見ていると、（１日の感染者数が）３００～４００名になるのはそう遠くない日にやってくる」とし、範囲拡大の必要性を強調した。

　１日４万円の協力金を店舗に支給するほか、大阪市内の店舗については家賃額に応じて市独自の上乗せを実施する。ゴールデンウイークも控え難しいかじ取りを迫られるが、吉村知事は「ゴールデンウイークより、年度替わりのこの時期の方が感染リスクが高い。強い措置を講じるのが重要と考えている」とした。