宝塚歌劇月組 月城かなと「ダル・レークの恋」で大人な愛

 宝塚歌劇団月組スター月城かなと主演の「ダル・レークの恋」が14日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで開幕した。

 故菊田一夫氏が書き下ろした作品で1959年に初演。歌劇団の顔だった故春日野八千代さん代表作となった。97年に星組トップスター麻路さき(大劇場)、2007年に月組トップスター瀬奈じゅん(全国ツアー)により再演された。

 インドの避暑地を舞台に、謎の騎兵大尉ラッチマンと領主の孫娘カマラの物語で、不朽の名作に数えられる。ボタンの掛け違いで、迷路に踏み込んでしまうラッチマンとカマラの「清く正しく美しく」だけではない“大人な愛のシーン”も描かれている。

 月城はターバンでの軍服姿も美しく、気品ある無頼漢という相反する人物を丁寧に演じた。また海乃美月のカマラも心の動きが、客席まで伝わってくる。

 2月28日千秋楽を迎えた東京公演では、物語の鍵を握る詐欺師ぺぺルを暁千星が、今回は風間柚乃が演じた。タイプの違うスターの2人だがそれぞれにアプローチ。悪党ではあるが、どこか憎めない人物像を作り上げた。

 21日まで。

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