東京映画記者会（デイリースポーツなど在京スポーツ７紙で構成）が制定する「第６３回ブルーリボン賞」が２３日、決定した。

　あの映画にも、この映画にもいる。主演を食い過ぎず、でも、印象は鮮烈。若手最強のバイプレイヤーぶりで伊藤沙莉（２６）が助演女優賞に輝いた。

　「第一章、終わったな、って感じてます。苦手意識で避けてきた役もやるしかないところにきているのが第二章。ぬくぬくしてらんないなぁって感じです」

　「ホテルローヤル」では家庭に問題を抱える女子高生。「十二単衣を着た悪魔」では源氏物語の世界の娘を可憐に演じた。「劇場」では主人公の図星をぐさりとえぐる役どころ。軽やかも毒気も似合うカメレオンぶりだ。

　デビューは９歳とキャリアは長い。兄はＭ－１グランプリのファイナリストで、お笑いコンビ・オズワルドの伊藤俊介（３１）。「兄はハングリー精神の塊。自分には激しいハングリー精神がない。でも、これからはイメージをどんどん裏切っていきたい。いいお芝居で裏切って、いいお芝居で裏切らない役者になりたい」と燃えている。