宝塚雪組トップ望海風斗、コロナ禍で半年遅れで本拠地に別れ パレードは中止

 雪組トップスター望海風斗とトップ娘役・真彩希帆が8日、宝塚大劇場でサヨナラ公演「fff-フォルティッシッシモ-~歓喜に歌え!~/シルクロード~盗賊と宝石~」の千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。

 コロナ禍のため半年遅れでの本拠地千秋楽。通常6000~1万人のファンが集まるパレードも中止となった。それでも客席には望海ら退団者のファンは揃いの白い服に身を包み、ご贔屓の最後を見守った。

 今公演は感染防止のため、下級生40人をABチームに分けて出演したが、サヨナラショーには組子全員が出演。歌劇団屈指の歌唱力を誇るコンビらしく、サヨナラショーでは「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」「ひかりふる路」などトップ時代の代表曲を歌い踊った。

 黒燕尾で大階段を降りてきた望海は「卒業を決めたのは私ですが、思いも寄らない事態で…見えない恐怖と戦っている方も多い」とコロナ禍の中での退団を振り返った。冷静に言葉を紡いでいたが「大切な…」と詰まり、涙声で「ファンの皆様。私を見つけ、支え、たくさんの愛を注いで下さり有り難うございました」と感謝した。

 サヨナラショーで、客席にペンライトが灯ったことを振り返り「歌えなくなりそうになったじゃないですか!もうっ」と感動を伝えた。「今日のことを一生忘れません。いつか一緒に笑い合える日がくると思います」と希望を口にした。また最後は公演「fff-」にちなみ三本締めならぬ段々と音が大きくなっていく“タタタタン締め”で締めくくった。

 東京宝塚劇場は2月26日~4月11日。

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