菅首相 批判回避作戦…就任後初の施政方針演説で「コロナ対策への反省」に触れず

 第204通常国会が18日召集され、菅義偉首相は就任後初めての施政方針演説を衆院本会議で行った。対応の遅れが指摘される「コロナ対策への反省」や「政治とカネ」問題について、総裁選時から基本理念としてきた「自助・共助・公助」への言及もなかった。

 菅首相は、11都府県への緊急事態宣言に関し「(感染状況が最も深刻な)『ステージ4』を早急に脱却する」と決意を表明。コロナの早期収束を最優先課題とした。経済重視の文言を封印した。一方で、肝いりだった観光支援事業「Go Toトラベル」に固執した末に一時停止したことなど、対応の遅れに対する言及はなかった。

 また、吉川元農相の収賄事件や、元法相の河井克行被告と妻の参院議員案里被告の選挙買収事件にも触れず、安倍晋三前首相の元公設第1秘書が罰金刑を受けた「桜を見る会」前日の夕食会費用補てん問題を巡り、自身の国会答弁が事実と異なっていた点だけ陳謝した。

 基本理念の「自助・共助・公助、そして絆」の代わりには「安心と希望に満ちた社会」との表現を使用。コロナ感染拡大によって生活困窮者や自殺者数が増える中、自助を強調すれば国民の批判を浴びかねないと判断したとみられる。

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