真田ナオキ 涙の新人賞 手に入れた“魅惑のしゃがれボイス”報われた

 「第62回日本レコード大賞」(日本作曲家協会主催)の最終審査会が30日、都内で開かれ、最優秀新人賞として名を呼ばれた真田ナオキ(31)は、伸ばしていた背筋を丸めて思わず脱力。血と汗をにじませ、苦節5年で手に入れた“魅惑のしゃがれボイス”が報われた瞬間だった。

 受賞盾を緊張で震えながらつかみ「素直に驚きと感謝の気持ちがいっぱいにあふれています。この場で歌わせていただくだけで特別でした」と告白。「歌を通して笑って1年を終えられる」と、かみまくりながら喜んだ。

 さわやかな容姿とは裏腹に、響かせる歌声はハスキー。歌手を志した際、声に特徴を持たせようと、唐辛子をおやつ代わりに日本酒でうがい。海に向かって絶叫するなど、血眼の努力で完成されたたまものだ。

 1月発売のメジャー移籍後初シングル「恵比寿」は、師・吉幾三の作詞作曲。同曲が「2020 年間 USEN HITランキング」で「演歌/歌謡曲ランキング」1位になるなど爪痕を残した。

 才能を見いだしてくれた恩師へ「本当にありがとうございます!師匠に追いつけるように頑張ります!」と感謝。受賞後は何度も上を見上げながら歌唱し、無事歌いきるとこらえていた涙がこぼれ落ちた。中学校まで空手や野球などスポーツで青春を謳歌(おうか)。16年4月に吉が作詞作曲の「れい子」で演歌歌手デビューし、師匠に学びながら今回の戴冠につなげた。

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