嵐 語った5人の21年間 今の嵐の感じを見てもらいたい

 年内で活動休止する国民的グループ・嵐が、このほど、デイリースポーツなどの取材に応じた。5人は、ひとつの区切りを迎える12月31日が間近に迫った現在の心境や、21年間歩んだ「嵐」についてなど、赤裸々に激白した。また、コロナ禍に見舞われることになったラストイヤーを振り返り、今年、念願だった米国公演の計画を水面下で進めていたことも明かした。

  ◇  ◇

 -どういう心境で大みそかまで過ごしているか。

 櫻井翔「長い時間かけてたくさんの人に感謝の思いをずっと伝え続けてきたわけなんですけど、その期間の中で逆にありがとうと言っていただける機会は数えきれないくらい多くて、胸がいっぱいになる瞬間ってのがたくさんあった。なので21年のある種、集大成として、感謝の思いを込めながらパフォーマンスしたいなと思って準備しています」

 二宮和也「いろんなところに行く機会が増えて、昔、一緒に仕事してくれていた人がごあいさつに来てくれたり、そういう感じがすごく懐かしくて、懐かしい話をしている期間が多いなあって感じでしたね」

 松本潤「正直、31日にならないと実感はないんだろうな。自分たちの矢印として12月31日のライブに向かっていってるので、その日になるまでは準備のタイミングっていう感じがしていますね」

 相葉雅紀「僕は本当に来たなっていう。2年をかけ感謝の思いを伝えてきたんですけど、やっぱり現実味はなかったんですよね。自分たちで決めたこととはいえ、31日を迎えるその日の想像なんて全くできなかったし、今もできていないのが正直なところですけど、カレンダー見るとやっぱり着々と近づいてくる。もちろん寂しさもあるけど、ひとつひとつのことに対して真摯(しんし)に向き合って、みんなに楽しんでもらえるものを提供するっていうことに集中してやっています」

 大野智「3カ月前とかはあと3カ月かぁとか思ったり、1カ月前とかも思ったり、どんな気持ちでいるんだろうといまだに想像するけど、分かんないっていうか、たぶん、来年になっても分かんねえんじゃないかって」

(一同爆笑)

 松本「来年は分かってほしいよ」

 二宮「じゃあもう一生分かんないよ」

 大野「…っていうくらい、20年以上やってきてるからクセのようにまた1年が始まるっていう正月だったから、僕に関しては特に来年から決まり事はなくなるっていうので、想像してるけど分からないから、31日は最後まで感謝を届けるっていう気持ちで行くっていうことしか考えていないですね」

 -生配信ライブ、どういうところにこだわって、作り上げようとしているか

 松本「生でやるということにこだわりをもって作り始めたので、配信という形でお客さんが全くいない状態にはなりますけど、あくまでもリアルタイムに同じ時間をみんなで共有できるようなものをやりたいのがひとつ。アラフェスでファンの皆さんにリクエストいただいた、ファンの人が選ぶファンのためのライブっていうのを作ったので、次に何やるかって考えたときに5人で話したのは、自分たちが届けたいメッセージをテーマに今作っているっていう感じですかね」

 相葉「参加型ってのもね」

 松本「毎年ライブツアーやらせていただいている中で、毎回新しいことにチャレンジすることをやってきたグループなので、最後のライブに関してもチャレンジをしたいなというふうに思っていて。一方通行になってこちらがやっていることを届ける形に基本的になってしまうのは寂しいし、何とかファンの人たちと直接つながれないかなという思いから、そういう仕掛けをいろいろとやっています。実際に生でライブを見ているときに僕らとつながるだけじゃなくて、ファンの人同士でつながれる横のつながりもすごくあると思うので。2年前に活動休止の会見をやらせてもらったときにはこの日にライブをやるというのを決めて、そこからずっと動いていたので、実際コロナというこの状況の前から、配信という形を取らなければ僕らのファンの人たち全員が同じような環境で見られる状況にはならないだろうと思っていたので、その準備は少しずつしていました」

 -嵐の皆さんは仲が良く、21年間、メンバーの数が変わったことがない。21年間、5人でいられた要因は。

 松本「何なんですかね。他のグループにいたことがないからなあ。短期でも他のグループにトレードして入ったりとかした記憶があればいいんですけど」

 -嵐だからってことですかね。

 二宮「あんまり考えたことがなかったですよね。仲良くいようとも考えずに、そのまま大人になってっちゃった感じでしたね。気づいたら21年たっていたっていう、ありがたい環境でしたね」

 相葉「嵐のみんなが嵐のことが好きだから、そこでみんなのことも尊敬しているし、距離感のとり方が入りすぎず、引きすぎずっていう、何とも言えない絶妙な距離感だなあといつも思います」

 大野「よく他のグループで、仕事終わってグループで飯食い行くとか聞いたことあるけど、うちらそれもないしね。確かにいい距離感だったのかなあ」

 松本「Hey!Say!JUMPとかだっけ?仕事の現場終わってそのままご飯食べ行くとか」

 二宮「旅行に行くとか言ってたもんね」

 松本「いやいや、もう緊張しちゃうから(笑)、気遣っちゃうから」

 -ファンも好き。皆さんも嵐が好き。

 相葉「大事にしていると思います、すごく。だからこそ、今回の決定を出すにも、2年前に発表するその何年も前から話し合って、覚悟してみんな納得して、そういう選択も取れたと思う。あんまりここ(メンバー間)での会話が成り立ってなかったら、こういう結末にもならなかったんじゃないかな」

 -期待する後輩たちは。後輩グループはJr.含めていっぱいいますし、こういうところを頑張って欲しいなとか期待することとかありますか。

 松本「いっぱいいますよね。本当に。気がついたら下の子たちが本当に増えたから、グループとかの順番とかで並ぶとだいぶ上の方に自分たちがいつの日からかいて、そんなに古くなったつもりもないんだけど(笑い)」

 二宮「古いんです、もう古いんですよ、われわれは」

 松本「びっくりしますね。ジャニーズのそのラインアップというか並びを見ると。スゴいなあと思うんですけど。まあほんとみんな個性的だし、グループによって色も違うし」

 相葉「あと、完成度がめちゃくちゃ高いよね。デビューしましたっていう瞬間から」

 松本「俺らなんかスケスケだったよね」

 相葉「あはは!スケスケが悪いわけじゃないから」

 二宮「あれ未完成じゃないから。あれで完成形だから」

 -櫻井さんは仲良い後輩とかいると思いますけど。

 櫻井「ほんとスゴいと思いますよ。番組に後輩に来てもらうこととかあって、例えば有吉さんとやってる番組とか。そうすると、みんな一芸持ってくるんだもん。僕はこういうのありますとか、こんなキャラですとか。そんなの僕らの時はなかったから、すごいなみんな。僕ら穏やかにやってきた人たちだったから」

 -嵐さんは数字でも存在でも圧倒的。それを超えるグループって出てきますかね。

 二宮「いやー、出てこない(笑)」

 一同 爆笑

 松本「出てくるわ」

 相葉「すぐ抜かれる(笑)」

 大野「実際、本当に現れないと思います(真顔)」

 二宮「超える超えないだけじゃないと思いますけど、超えていくことがエンターテインメントだと思いますからね。その指標になれただけでもラッキーだったんじゃないかな。出ないですけどね(笑)」

 -大野さん、本心ですよね?

 大野「もちろん、そうです」

 松本「否定しなさいよ、あなた」

 櫻井「何年かたって見た時に、その数字は残るものだと思いますけど、今のこの雰囲気とか空気っていうかまで含めてはどうしても残らない。今の嵐を取り巻くこの雰囲気としか言えないんだけど、環境、状況、雰囲気ってのは何にも残らないから、だからこそ今の嵐の感じを見てもらいたいんですよね。生で」

 松本「ここから音楽のビジネスというか売り上げみたいなことすらも形態が変わっていくと思うんで、僕は超える超えないじゃないと思ってます」

 -今年コロナがなかったらこの1年、どういう活動をするはずだったか。

 櫻井「北京・鳥の巣(オリンピックスタジアム)でやろうとしていて、そのあと国立競技場、五輪のナビゲーター、そのあと米国での公演、日本帰ってきてからツアー。12月31日は(ライブ)やるっていうのが全体像ではありました」

 -それがコロナですべて…。

 櫻井「僕らだけじゃないし世界中がそうでしたからね…」

 -米公演がひとつ目標ではあり、思いはあった。

 松本「ありましたね。先代の社長であるジャニーがアメリカでエンターテインメントを見て育って、日本に持ち込んだというのがジャニーズの始まり。自分たちがSNSやデジタル配信をやり始めたことのひとつの目標は、よりたくさんの人に音楽を聴いてもらうことでしたけど、やっぱりアメリカでライブやりたいっていうのが目標でしたね。なので、『Turning Up』のミュージックビデオで最後、ザ・フォーラムという昔のレイカーズ(NBA)の本拠地だったアリーナの前で踊ってるんですけど、その会場でライブをやるっていうのが最終の旗のポイントだったんですね。アメリカンドリームを自分たちがつかめたらいいよねっていう願いも込めて、あのフォーラムの中で誰もいない中で踊って、その外でダンサーの人たちと踊ってるっていうMVになっているんですけど、それを1年で形にできるかっていうチャレンジをやるっていう予定でした」

 -「僕はいつまでも嵐のファンです。応援している」と話していたジャニーさんへの思いは。

 相葉「感謝しかない。5人をくっつけてくれたのもジャニーさんだし、新しくなった国立競技場で、嵐でライブできたよっていうのは報告したいですね」

 大野「ジャニーさんがいたからジャニーズ事務所に入れたし、グループ組めた。ここまで21年やってこれた。亡くなってしまったけど、僕らもできることはやってきたから、報告というか見ててくれてるんだろうな」

 -コロナ禍でファンに会えなくなったまま休止を迎えるが、活動休止の延長を考えなかったか。

 松本「なかったですね」

 -それはどうして。

 松本「いつになったら何ができるって確約がない中で仮定の中でそれをするっていう感覚が少なくとも僕はなかったし、みんなでそういう話をしたときに、ちょっと延ばしてみる?みたいな会話したかも知れないけど、そういう空気にもならないし」

 相葉「相当の覚悟を持ってたんだろうね。それは僕らももちろん何年もかけて決めたことだったし。そこはブレなかったね。その覚悟は」

 松本「逆に言うと、これをやってほしいからここまで延ばしませんかと言える人もいないんですよね。要は、こういうことを僕らに求めているので、続けてみませんかっていうことを一回もテーブルに挙げる人が誰もいなかったです」

 -来年以降、それぞれソロで活動していくが。描くビジョンは。

 櫻井「自分ひとりでできることをできる範囲でってことでしかないんですけどね。嵐じゃないとできないこと嵐じゃないと見れない夢とかたくさんあるから、個人でやれることを粛々とというか精いっぱいっていう感じですけどね」

 -目指していくものはあるか。

 櫻井「これといって特に…」

 松本「大丈夫ですか?アンカーとかやらなくていいんですか?」

 -報道番組でやってみたいこと、取材してみたいことなど。

 櫻井「取材に行ける時間が増えるだろうから、幅は広がっていくと思うんですけど、いろんなお仕事させてもらっているので、こういう仕事を目指したいというビジョンはないですね」

 -プライベートは。

 櫻井「けっこうやることがいろいろあるんで…目下、大みそかというところまでしか見えていないんですけどね。気持ち的には」

 (来年以降の、それぞれの活動のビジョンについて話題は戻る)

 二宮「31日の生配信と向き合っているときに、2021年のこれがあるからってのは正直、見てる人には興味のないことなので、とにかくみんなで気持ち良く思い出をきっちり作るってことが最優先。嵐だったからこそ頂いた仕事もたくさんあるし、ひとりになるわけじゃないですけど、活動の範囲が一人分にしかならなくなっちゃうので、そこから頂けるものに関しては向き合っていきたいし誠意を持っていきたいなと思いますね」

 松本「どうしたらいいですか?(笑)ちょっと僕は少しゆっくりしようと思ってます。決まった定期的な仕事を受けていないので、少しゆっくりしながら今後のことを考えて、その中で自分が何やりたいか、どういうことを続けていきたいと思うのか含め、ちょとゆっくり充電させてもらってから動き始めようかなというふうに思ってます。引退するつもりはないですけど、ちょっと一回、僕みたいな性格の人間は、少し休みたいなという感じですかね。こういうタイミングだからこそ」

 相葉「みんなと一緒になっちゃうけど、できることを精いっぱい頑張るってことですかね。レギュラーで頂いている個人のお仕事は引き続きやらせていただくってことは決まってるんですけど、あんまり想像ができていないっていうのが正直なところですかね」

 大野「僕は何にも決めてないですね。今決めるというか考えても来年の気持ちなんて20年以上やってきてどういう思いなのかも想像つかないし、来年思ったことをやるんじゃないですかね」

 -アメリカンドリームをつかみに行こうと思ったけど、今回、実現しなかった。再び集まったときに、またかなえたいか。

 松本「それは時期とかタイミングとかいろいろ重ならないとできないことだとそもそも思っていたので、時期が空いて急にできるようになることではないと思っています。延長することがあり得たのかという話でいうと、一回、リセットじゃないけど、リーダーが休みたいというか一度何事にも縛られずに休みたいと言っていたことからすると、あんまり今後のことをこうしたいっていう話を今するべきじゃないタイミングなんじゃないか。今、2020年の12月31日までを5人で走りきって、で、その時間を終えた後にゆっくり考えればいいんじゃないか。そうなんないと、今ここでこうしたいっていう話をしても、そうなるとも思わないし、何かそれは時間がたってからもう一回考えていくことなのかなというふうに思いますね。なので、明言しないということが悲しいというふうに取られるかもしれないけど、明言するということに責任を取れないので、明言することを避けるという感じですかね」

 -デビュー時に掲げた「世界中に嵐を巻き起こす」という永遠のテーマは続くか。

 相葉「どうなんですかね…そうだなぁ…。うーん、どうだろうね、何年空くか、何カ月空くかは分からない中で、『みんなでもう一回、ちょっと一発行こうぜ』ってなったときに、アメリカの需要はないでしょうね、もはや。多分。っていうよりも、やっぱり自分たちをずっと支えてくださっていた方たちがたくさんいるホームで感謝の思いでっていうふうになるのか、そのときにならないと分からないですけど、なかなか想像のはるか上なんでね。でもジャニーさんからもらったその言葉っていうのはすごい大事にしていますね」

 -先ほどの大野さんの「(嵐を超えるグループは)現れない」って言葉、すごかった。

 大野「そんなこと言いました?」

 松本「言ってたわ」

 二宮「言ってましたよ、しっかり」

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