ハワイから始まった快進撃 握手会8万人、W杯バレーイメキャラ抜てき【嵐メモリーズ1】
嵐が活動休止する2021年まであと8日。デイリースポーツでは、デビューした1999年から21年間を追い掛けてきた中から、名場面を7回にわたって振り返ります。
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1999年9月15日、ハワイ・ホノルル沖に浮かぶ船で嵐のデビューが発表された。5人は「世界中に嵐を巻き起こします」と拳を振り上げた。
メンバーはジャニーズJr.のトップグループとして活躍していた松本潤、二宮和也、相葉雅紀。キャリアは浅かったが存在感が注目されていた櫻井翔。大野智はミュージカルアカデミーのメンバーで、歌とダンスの実力は折り紙付きだった。
漢字一文字のグループ名も斬新だった。ジャニー喜多川社長は「世界中に嵐を巻き起こすという意味もあるけれど、あいうえお順でも、アルファベット順でも一番最初にくる。欧米の人は漢字が好きだし」と命名の理由を明かした。デビュー発表の地にハワイを選ぶなど、嵐には世界進出、特にアメリカへの夢が託された。
会場の客船は風船で華やかに飾り付けられ、上空には空撮のヘリが飛ぶなど空前絶後のスケール。だが、5人には実感はなかった。
「パスポートはある?」と聞かれて、連れてこられたハワイ。5人は「期間限定ユニットだと思っていた」といい、大野は「ジャニーズをやめると決めていた」。帰国後、5人は話し合い、結束して頂点を目指すことを誓い合う。プロ魂と友情が芽生えた。
デビュー日に行った握手会には8万人のファンが殺到。直後にフジテレビ「W杯バレーイメージキャラクター」として連動のドラマも放送されるなど、お茶の間にも進出した。快進撃が始まった。