木村大作監督“盟友”の死を悼む「厳しいけど情があった」東映会長・岡田裕介さん死去

 俳優や映画プロデューサーとしても活躍した東映グループ会長の岡田裕介(おかだ・ゆうすけ、本名剛=つよし)さんが18日午後10時58分、急性大動脈解離のため東京都内の病院で死去した。71歳。京都市出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。喪主は妹の高木美也子(たかぎ・みやこ)さん。お別れの会を開催予定だが、詳細は未定。亡くなる直前まで女優の吉永小百合(75)が主演する映画「いのちの停車場」(来年公開)の陣頭指揮をとっていたが、完成を見届けることなく旅立った。

 岡田氏が出演した「火宅の人」や、プロデューサーを務めた「鉄道員」「北のカナリアたち」などで撮影監督を担当した映画監督の木村大作氏(81)は20日、デイリースポーツの取材に応じ、“盟友”だった岡田氏の急死を悼んだ。

 岡田氏との初タッグは「吶喊」だったという木村監督は「もうずいぶん長い付き合いになる。2週間ほど前に会ったばかりで、その時はまったく何も感じさせないほど元気で、俺の体調を心配してくれたぐらいだったのに…」と驚きを表した。

 木村監督は岡田氏の人柄を「厳しい人ではあったけど、人の面倒を陰ながら見てくれる人だった。情があって、『何も知らねえよ』みたいな顔して、いろんな人のお世話をしてきた」と説明。俳優・高倉健さんが2014年に死去した際、木村監督はショックから「半年ぐらいうつ病になった」と明かし、「その時も、心配して連絡をくれた」と話した。

 決断力が高く、「鉄道員」の幌舞駅の改装や「北のカナリアたち」の麗端小学校岬分校の建設など、作品のポイントとなる建物に大幅な予算を投入することも辞さなかったという岡田氏。木村監督は「岡田さんがいなかったら生まれなかった作品はたくさんあると思う」とした。

 さらに「いろんな意味で実力があった。俳優としても他にいないタイプだったし、プロデューサーとしても、いつの間にか心に入り込んでしまう人」と述懐。「自分が今、この立場でいられるのも、岡田さんがいろいろ使ってくれて、助けてくれたから」と感謝を示しつつ、「本当にご冥福をお祈りします」と結んだ。

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