扇千景 坂田藤十郎さんは大往生「目の前ですーっと息を引き取った」
人間国宝にも選定された歌舞伎俳優の坂田藤十郎(さかた・とうじゅうろう=本名・林宏太郎)さんが、12日午前10時42分、老衰のため都内の病院で亡くなった。88歳だった。女優で元参院議長を務めた妻の扇千景(87)は15日、報道陣の取材に対応し、亡き夫をしのんだ。
扇は12日、藤十郎さんが入院していた病院に呼ばれ、病室に駆け付けたところ「寝てるんだと思ったら、目の前ですーっと息を引き取った」と話した。医師からは「『どこも痛くないし、苦しくないですよ。大往生です』と言われました」という。
公私ともに“かぶき者”として生きた藤十郎さん。その日常について扇は「昔から、電気一つつけるのもおぼつかないような、芝居以外のことは何もできない人でした」と説明。「芸のために生まれ、役者として最後まで芸に生きた人でした」と振り返った。
14日深夜には、長男・中村鴈治郎(61)と次男・中村扇雀(59)もコメントを発表。鴈治郎は「スターのままで逝ってしまいました。世界中で一番おふくろがおやじのファンだったと思います」、扇雀は「『一生青春』をモットーに、息子も孫もライバルに思っている人でした」とした。
関係者によると、藤十郎さんは昨年12月、南座の舞台に出演中に腰を痛め、今年1月に出演予定だった大阪松竹座の舞台を休演。その後、腰や他の病気の治療のため入院していたという。
