すぎやまこういちさん 文化功労者に「ゲーム音楽認められた」
政府は27日、2020年度の文化勲章を脚本の橋田寿賀子さん(95)ら5人に贈ることを決めた。文化功労者には、西川きよし(74)が漫才の分野から初選出。ほかに作曲家の三枝成彰さん(78)、すぎやまこういちさん(89)、映画監督の木村大作(81)、体操五輪金メダリストの加藤沢男さん(74)ら20氏を選んだ。文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同4日に東京都内のホテルで開かれる。
昭和歌謡史を彩ったヒット曲群に加え、「ドラゴンクエスト」などゲーム音楽の先駆者としての功績が評価された。すぎやまさんは「ドラクエの音楽作りが仕事の中心を占めてきた。ゲーム音楽が社会に認められとてもうれしい」と喜ぶ。テレビ局ディレクターなどを経て作曲に専念。ガロの「学生街の喫茶店」、ヴィレッジ・シンガーズの「亜麻色の髪の乙女」などメロディアスな名曲でも知られる。
「『ドラゴンクエスト序曲』は最初の打ち合わせから戻るとメロディーが浮かび、5分でできた。あっという間にすごい作品ができたが、映像と音楽を連動させるCM音楽などを長年手掛けたからこそ。5分と55年かかったと言えるでしょう」
来年卒寿を迎えるが、音楽活動への思いは尽きない。