歌舞伎俳優・片岡愛之助（４８）、俳優・今井翼（３８）らが出演する「蘇る名場面　ＧＯＥＭＯＮ抄」が１５日、大阪松竹座の昼公演で初日を迎えた（１８日まで）。

　当初は１０月３日から２７日まで上演予定だった「十月花形歌舞伎『ＧＯＥＭＯＮ　石川五右衛門』」が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため全公演中止となったことを受け、４日間の開催が決定。

　当初はスペシャルトークのみの予定だったが、過去の「ＧＯＥＭＯＮ－」の名場面が出演者によって披露される約１時間３０分のイベントになった。見せ場の愛之助、今井、中村壱太郎（３０）のフラメンコなどで、通常の５割ほどの約５００人を魅了。トークの冒頭、愛之助が「やっと戻って参りました」とあいさつすると、大きな拍手がわき起こった。

　スペシャルトークでも観客を楽しませた。初回のテーマは「大阪といえば」。地元の愛之助は「粉もんですね。たこ焼き、お好み焼きが大好き」といい、たこ焼き店「くくる」によく行くとした。

　２０代から松竹座で舞台を務めてきた今井は「僕にとっては（うどん店の）『道頓堀今井』さん。親子丼と小さいきつねうどんは、知らないうちに『今井翼セット』と呼ばれてるみたい」と“同姓”の店の常連と告白。驚きの声が起こる中、「きょうもお昼は道頓堀今井さんに」と明かした。来店時には「お帰りなさい」と声が掛かるという。ほかにも「今井翼の好きなところ」を質問され、愛之助が「笑顔。癒やされる」と回答すると、客席が沸いた。

　最後には愛之助が「コロナの中、世間は暗いニュースばかり。病は気からという、明るい気持ちを持って（劇場に）来ていただきたい。千秋楽まで全力で進歩、進化していくのでよろしくお願い致します」とあいさつした。なお、１７日の午後６時開演の回は生配信されることが決まった。