さらば石原プロ…58年の歴史に幕 裕次郎さんの「遺言」34年目に果たす

 昭和の大スター・石原裕次郎さんが1963年に設立した「石原プロモーション」が17日、来年1月16日をもって解散することを発表した。業務を版権管理事業に縮小し、渡哲也(78)、舘ひろし(70)ら所属俳優のマネジメントは終了する。裕次郎さんの34回目の命日にあたるこの日、妻で同プロの会長を務める石原まき子さん(86)が、裕次郎さんの「遺言」を果たす経緯を関係各所に書面で報告した。「石原プロ」は58年の歴史に幕を下ろす。

 日本の芸能史で一時代を築いた「石原プロ」が58年の歴史に幕を下ろす。書面には「二〇二一年一月十六日を持ちまして 株式会社石原プロモーションの商号を故石原裕次郎氏仏前に返還することに全員一致で決定致しました」と記された。

 同プロは57年前に裕次郎さんが設立。映画「黒部の太陽」や、ドラマシリーズ「西部警察」などの自社制作を手掛け、リアルさを追求したド派手な演出は真骨頂。渡哲也、舘ひろし、神田正輝(69)ら所属俳優たちも男気あふれる「石原軍団」として親しまれ、裕次郎さんの死後も看板俳優として事務所を支えてきた。

 まき子夫人は書面で「『俺が死んだら会社をたたみなさい』これが遺言でした」と明かした。そんな夫の遺志を胸にとどめつつも、俳優やスタッフが強い愛情を持ってボスの会社を守ろうと奮闘する姿を見るにつけ「この人達ならば会社を お任せするべきと思い 遺言を言い出すことができなくなっておりました」と吐露。しかし、自身が高齢となったこともあり一昨年、本格的に事務所じまいの方針を固めた。

 渡や舘、神田らは「裕次郎さんらしく惜しまれるうちに株式会社石原プロモーションの商号を返しても裕次郎さんは承知してくれるのではないですか」と賛同。全員に共通したのは「裕次郎さんの名を汚すことはできない」という思い。最良の幕引きに向け準備を進め、34年目に遺言が果たされる。

 今後は業務を大幅に縮小し「石原音楽出版社」「ISHIHARA」の2法人によって音楽版権管理などの業務を行う。現在、所属俳優は9人。「俳優さん達の今後に関する詳細は、当方にてしっかりと責任をもって対応してまいる所存でございます」とし、渡、舘、神田は独立の道を視野に入れ、徳重聡(41)ら若手俳優は移籍の道を模索する。鉄の団結力を誇った「軍団」が、それぞれの道を歩む。

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