宝塚大劇場130日ぶり涙の再開 花組新トップ柚香「舞台を愛している」

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため休演していた宝塚歌劇団の本拠地・宝塚大劇場が17日、130日ぶりに再開した。演目は花組新トップスター柚香光(ゆずか・れい)の大劇場お披露目公演「はいからさんが通る」で、劇場内からはすすり泣きも聞こえた。

 宝塚は1組が約80人。大所帯の密を避けるため、今回は舞台上の出演総数を60人程度に制限。花組は6月末に再集合したが、通常は使用しない大劇場も稽古場として解放。劇団内に8カ所ある稽古場もリモートでつなぎ、1カ所に集まる生徒数も制限した。

 ガイドラインも作られ、2人以上での会食を禁止。出演者は当日起床時の検温結果を開演3時間前までに劇団に連絡するシステムも構築した。舞台以上に密となる楽屋の換気や除菌も徹底したが、近畿圏での感染者も増え、小川友次理事長も「まだまだ黄信号を渡って行かなければいならない。だけど夢と感動をお届けする」と決意を新たにしていた。

 劇場内も消毒し、ウイルスを不活性化する薬剤を塗布。観客も検温機を通らないと入場できず、マスク着用も義務付けられた。座席も最前列と前後左右の1席ずつを空け、半分以下の1274席となった。

 名古屋から来た60代の主婦は「夫は反対はしませんでしたが、心配していました。だけどようやくの再開。うれしくて涙が出そう」と喜んだ。宝塚市内のファンも「客席は半分でしたが、拍手は満員の時と同じくらい。泣いている方も多かった」と語った。

 トップスターの柚香も感極まり、言葉を詰まらせ「休んでいる間、どれだけ舞台を愛しているかわかりました」とあいさつ。「私たちの公演が、宝塚だけでなくエンタメ業界にも影響するので、最善を尽くしたい」と宝塚でのトップを切っての再開に表情を引き締めた。

 「はいからさんが通る」の上演は9月5日まで。東京宝塚劇場は7月31日、星組「眩耀の谷~舞い降りた新星/Ray-星の光線-」で再開する。

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