カナダ出身・桂三輝「世界が見習うべき日本」 再来日で感じた清潔意識の高さ

 カナダ生まれの落語家・桂三輝(サンシャイン=50)の国境を越えた活躍が注目されている。米・ニューヨークの「ニューワールドステージ」で昨年9月から史上初となるオフブロードウェーでの落語ロングラン公演(年内は中止)を実施。これまでも世界中で公演を行ってきた。デイリースポーツの取材に応じた三輝は「落語」への思い、コロナ禍で実感した、日本人の清潔に対する意識の高さを語った。

 2008年に桂文枝に弟子入りして、外国人で初の上方落語家となった。「初めて落語を見た時、このために生まれたと思いました。伝統や文化、芝居も入りコメディーで表現している。カナダで舞台の勉強をしてきたことが詰まっている。神様に命じられた気分で門をたたきました」。

 名前の三輝(サンシャイン)は「太陽のように世界中を日本の落語で温める芸人になってほしい」という文枝の願いが込められている。メキメキと実力をつけた三輝は、13年に北米ツアー、14年にワールドツアー、17年にイギリスでロングラン公演を成功。15カ国以上で公演を行った。

 昨年9月からは歴史あるオフブロードウェー(小劇場)で史上初の落語のロングラン公演。活動が評価され「第10回オフブロードウェーアライアンスアワード」(演劇界の最高賞・トニー賞のオフブロードウェー版)にノミネートされた。

 3カ月の予定だった同公演は話題を呼び今年9月までの延長が決まった。しかし、新型コロナの影響でNYは3月にロックダウンされ、年内の公演は中止に。「ブロードウェー全体が休止で何も動けない状況。日本よりかなりひどい状況のため帰国しました」。日本では2週間の自宅待機も経験した。

 そんな三輝が改めて感じた日本の“魅力”。それは「世界で一番きれい好きな国」ということ。「ニューヨーカーはルールを守らない性格の人が全体的に多い。日本ではマスクをしているし、どのお店にも消毒があり、明らかにキレイ好き。日本は予防が習慣となっており、世界が見習うべき。さすが日本と思った」。

 外からも内からも見つめてきたからこそ実感した日本の良さ。「まだ油断はできない状況ですが、気をつけながら、ちょっとでも楽しいことを見つけましょう」と前向き。今後も名前のように太陽のような光となって世界中を照らしていく。

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