大阪府の吉村洋文知事は２２日、大阪府庁で定例会見を行った。

　広島県の湯崎英彦知事が新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策として、国民に一律給付される１０万円を巡り、県職員への給付分をコロナ対策費に活用したいと２１日に発言し、２２日に事実上、撤回したことについて質問が飛んだ。

　職員の１０万円をこの日、創設を発表した「新型コロナウイルス助け合い基金（仮称）」への財源にする考えを聞かれた吉村知事は、「大反対。何でそういうことを言うのか。国のルールで決まったなら賛成ですけど。国会議員への支給をやめましょうとか。１回（職員に）支給されたものを任命者の知事が矯正するのはムチャクチャ。僕が強制したら、（職員は）やらないといけない。１０万円を基金にしろというのは人事権の乱用。（広島県知事は）撤回されるだろうと思っていた」とコメントした。

　大阪市長で日本維新の会の松井一郎代表は、維新所属議員が受け取った給付金を集めた上で寄付する考えを示していることについて、吉村知事は「（議員は）個人事業主ですから。政党でやるのはいい。役所でやるのは違うと思う」とし、自身は寄付するといい「寄付しないと松井代表にクビにされる」と笑った。

　また、新型コロナウイルス感染拡大対策として着用されるマスクについて、色を白に限定する学校などが存在すると報道されたことを受け、「白であるべきか」と質問された吉村知事は「いろんな色があっていい。何で白に限定するのか意味が分からない」と即答。

　「河村（たかし名古屋市長）さんはカラフルだし、小池（百合子東京都知事）さんは手作り。白にこだわる意味が分からない」と斬り捨てた。