２０１６年に覚せい剤取締法と大麻取締法違反で逮捕された元俳優の高知東生氏（５５）が１日、都内で、「依存症の理解を深めるための普及啓発イベント」に元プロ野球選手の清原和博氏（５２）らと登場した。イベントには取材に応じ、俳優“復帰作”となるネットドラマの撮影が「終わりました」とも明かした。

　「回復を応援し、受け入れる社会へ」をテーマにさまざまな依存症を考えるイベント。全身黒の衣装で登場した高知氏は「これだけカメラがいるとどきっとする」と報道陣の多さに驚きぎみだったが、笑顔で逮捕時の様子などを語った。

　高知氏は１６年６月に覚せい剤取締法違反で逮捕され、同年９月に懲役２年執行猶予４年の判決を受けた。

　更生のために、同じ悩みなどを抱えた人同士が意見交換する自助グループにも参加した。最初は参加を拒んだが、「結果的に何でも話せて、どれだけ自分に隠し事があったかが分かった」と明かした。自身の事を赤裸々に話すこともあったが「自分の中で（更生への）近道を作ってもらった」と感謝した。

　今後については「正しく反省し、正しく悩んでいる人たちの助けになれれば」と同じ境遇にいる人を支援したい考え。自身については「僕は今、本当に楽しいから捕まって良かったなって思っています」と、逮捕によって自身を見つめ返すことができたことに感謝し、笑顔を見せた。

　また最近の芸能界の不倫報道などに絡めて「僕は『愛人』『薬物』『ラブホテル』ですからね。救いようがない。ここまでそろっちゃうと自分でもバカだなと」と逮捕時を回想。最後は「マスコミ、厚生労働省（イベントの主催）には笑顔で話せる場を作ってくださって本当に感謝しています」と伝えた。

　逮捕で芸能界を一度は引退したが、俳優としてのオファーは「来てます」とし、すでにネットドラマの撮影が「終わりました」と明かした。