作家の宮本輝氏が芥川賞の選考委員を、作家の宮城谷昌光氏が直木賞の選考委員を、先週決定した第１６２回をもって辞任したことを、両賞を主催する日本文学振興会が２２日、発表した。

　宮本氏は第１１４回（１９９５年下半期）から４９回、選考に当たってきた。辞任にあたり「芥川賞選考委員の席から退かせていただくことにしました。委員に就任してからの二十四年間、若い作家の運命にかかわっているという重圧がつきまといました。それこそが芥川賞そのものの重みだったと思います。真摯な議論を尽くし合った各選考委員にお礼申し上げます」とコメントした。

　宮城谷氏は第１２３回（２０００年上半期）から４０回、選考に当たってきた。辞任にあたり「賞の選考という任は厳しいものでしたが、大変勉強になりました。今後は、自身の執筆に専念するつもりです」とコメントした。